by MIKI Yoshihito
日産自動車が、高出力と低燃費を兼ね備えた新型のガソリンエンジンを2017年に市場投入予定であることが明らかになりました。このエンジンは2016年10月に開催されるパリモーターショーで技術公開されたのち、2017年に横浜工場で生産を開始し、インフィニティ QX50に搭載される予定です。
Nissan On Gasoline Engine Breakthrough: Diesel Obsolete – The Daily News Grabber
http://www.thedailynewsgrabber.com/nissan-on-gasoline-engine-breakthrough-diesel-obsolete/
日産、新ガソリンエンジン来年投入 高馬力ながらディーゼル並みの燃費性能 (1/2ページ) - SankeiBiz(サンケイビズ)
http://www.sankeibiz.jp/business/news/160815/bsa1608150500002-n1.htm
日産、横浜工場で新型エンジンを来年生産開始−圧縮比自在に変化 | 自動車・輸送機 ニュース | 日刊工業新聞 電子版
http://www.nikkan.co.jp/articles/view/00396210
この新エンジンは「可変圧縮エンジン(VCエンジン)」と呼ばれ、走行状況に応じて圧縮比を変更することで、パワーと燃費効率のバランスを最適に保つことができるとのこと。圧縮比を変更する技術は世界初のものです。
一般に、自然吸気のガソリンエンジンの圧縮比は異常燃焼を防ぐために「10:1」前後にされることが多いのですが、VCエンジンでは、高速走行時には「ガソリンエンジンの限界」とも言われる「14:1」まで圧縮比を上げることが可能。これによって燃焼効率が上がり、燃費が向上します。一方で、異常燃焼の起きやすい加速時には圧縮比を8:1まで落とせるそうです。
VCエンジンの排気量は2000cc、出力は270馬力。燃費はガソリンエンジンよりディーゼルエンジンの方が良くなるのですが、このVCエンジンは従来のガソリンエンジンと比べて燃費を3割ほど改善することで、ディーゼルエンジン並の燃費を実現しているとのこと。
日産ではVCエンジンをまず「インフィニティ」のSUVモデルである「QX50」に搭載する予定で、以後、搭載車種のラインナップが広げられる見込みです。
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