「オウム」
ある男が通りを歩いていると、バルコニーのオウムと目が合った。
彼が通り過ぎようとするとオウムが「お前はゲイ、ゲイ、ゲイ」と叫んだ。
男は顔をあげて言った。「何を言ってる、オレはゲイじゃないぞ!」
「お前はゲイ、ゲイ、ゲイ」
「馬鹿オウムめ! オレはゲイじゃないって」
「お前はゲイ、ゲイ、ゲイ」
「やめろ! さもないとお前の飼い主に言いつけるぞ」
「お前はゲイ、ゲイ、ゲイ」
男はとうとう怒り心頭に達し、呼び鈴を押し、飼い主がバルコニーに現れた。
「どうしました?」
「あんたのオウムがオレのことをゲイだって言うんだ。何とかしろよ」
「わかりました」飼い主はオウムに近づいて何事かを囁いた。
「これで大丈夫です。もう2度と言いません」
飼い主は中へ引っ込んだ。
男とオウムは互いに見つめあい、男がオウムに言った。
「どうやら分かったようだな。あんたの飼い主はお前に何て言ったんだ」
「ゲイに話しかけるなって」