3人のエンジニアと3人の会計士が、遠方での会議に出席するため、列車で行くことにした。駅で会計士はそれぞれチケットを買ったが、エンジニアは3人で1枚しかチケットを買っていない。
会計士達はたずねた。
「君たち、チケット1枚でどうやって乗るつもりだい?」
エンジニア達は答えた。
「頭を使うのさ」
列車に乗り込み、会計士達は自分達の席についた。一方エンジニア達は同じトイレに3人で入り込み、ドアを閉めた。
やがて列車が出発し、車掌がチケットの確認に来た。車掌がトイレのドアをノックし「チケットを拝見します」というと、ドアが少しだけ開いてチケットを持った手だけが突き出された。車掌は何事もなくそのチケットを確認し、次の車両に移った。
会計士達は、なんて賢いやり方だろうと感心し、帰りの列車では真似してチケット代を浮かそうと考えた。
帰りの駅で、会計士達はチケット1枚だけを買った。エンジニア達を見ると驚いたことに、1枚もチケットを買っていない。
「君達はチケットなしでどうやって乗るつもりだい?」
エンジニア達は答えた。
「頭を使うのさ」
列車に乗り込むと、会計士達はトイレに入り込みドアを閉めた。エンジニア達もその近くのトイレに3人で入った。
列車が出発して少しすると、エンジニアの1人がトイレから出てきて、会計士達のトイレに向かった。彼は、会計士達が息を潜めているトイレのドアをノックして、こう言った。
「チケットを拝見します」