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弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

ロシアのプーチン政権が侵略したウクライナ東・南部4州の「強制併合」を宣言してから丸2年。「プーチンの天敵」ナワリヌイ氏の死は毒殺だったとロシア独立メディアが報道。トランプ氏はプーチン氏と親しいと誇示

2024年10月01日 | ロシアによるウクライナ侵略

ゼレンスキー大統領の隣で、プーチン大統領とは良い関係だと述べるトランプ氏。

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 ウクライナヘの軍事侵略を続けるロシアは、2022年の9月30日に、ウクライナ東部のドネツク州とルハンシク州と南部のザポリージャ州とヘルソン州の合わせて4つの州の一方的な強制併合を宣言しました。

 もちろん、侵略自体が国連憲章違反の国際法違反行為ですし、占領地の法秩序を変更するのはそれ以前から存在したハーグ陸戦法規違反ですから、プーチン政権によるウクライナ4州併合は国際法違反です。

 プーチン大統領は、この日にあわせて公開した動画のメッセージで、

「国民と心から祝いたい。すべての目標は達成されるだろう」

と述べて、ウクライナ侵略を続ける構えを改めて強調しました。

解説】ロシアのウクライナ侵攻「和平」が意味するもの - キャッチ!世界のトップニュース - NHK

なぜウクライナのゼレンスキー大統領は停戦できないのか。それはプーチン大統領が領土の割譲を禁じ刑罰を科する規定を憲法などに設けたため、停戦交渉でロシアが併合した地域を返還することが不可能だからだ。

ロシア政府が強制的に併合したウクライナ4州でも地方選挙を強行して侵略を既成事実化。ウクライナに即時停戦を促す即時停戦派はウクライナ人に「たかが領土」は諦めて人命尊重を優先すべきだと正直に説くべきだ。

 

プーチン大統領はロシア軍が侵略したウクライナ4州の確保と、ウクライナの非ナチ化=ゼレンスキー政権打倒、非軍事化=ウクライナ軍の武装解除、中立化=NATO非加盟が前提でなければ絶対停戦しない。

 

 9月28日の国連総会での演説では、ロシアのラブロフ外相は、NATOの拡大が「ロシアの直接的な脅威になっている」などとして、改めてロシアがウクライナに侵略したことを正当化し、また核兵器による威嚇も行いました。

 しかし、もしロシアがNATOの東方拡大を防ぐためにウクライナ侵略を始めたのであれば、停戦の条件としてウクライナがNATOに加盟しないことだけを求めればいいのであって、ウクライナ4州の占領の恒久化も領土の併合も、そこからロシアへの子どもたちの強制連れ去りも要りません。

 また、ドネツクなどでウクライナ軍がロシア系住民を殺しているという証拠もロシアによる占領から2年以上たっても全く出てこず、ロシアも国連で主張したりしません。

 まさに、プーチン政権によるウクライナ侵略はウクライナという国の領土と民族を飲み込むことが目的だったことは明らかです。

プーチン大統領がロシアの新しい「外交政策の概念」を発表。「ロシアは独特な国家文明で単なる国家ではなく、ユーラシアと太平洋地域の強国として特別な地位」「自国民の保護のため他国に侵攻する」(恐)。

 

ノーベル平和賞団体のマトビチュク代表「占領は戦争の一形態であり、そこでは暴力が続いています。強制移送、拷問、性的暴力、アイデンティティーの否定、強制的な養子縁組が起きるのが占領されるということです」


 

 

 そんな中、プーチンの天敵といわれ、今年3月のロシア大統領選直前の2月にシベリアの刑務所で非業の死を遂げたナワリヌイ氏の死について、ロシア独立系調査報道サイト「インサイダー」は9月29日、ナワリヌイ氏は毒殺だったと報じました。

 同サイトは複数の公式文書を入手し、猛毒の症状で苦しんだ様子が記載された後に削除されたと指摘し、以前にナワリヌイ氏の治療に当たったことがある医師も毒殺との見方を示したということです。  

 詳しく述べると、同サイトによるとこれまで公表されていなかった死亡経緯に関する捜査官作成の文書を入手したところ、初稿にはナワリヌイ氏の健康状態が急激に悪化し、床に倒れて激しい腹痛を訴え、嘔吐し、けいれんを起こしたことなどが医療職員に報告されたと記載されていたのに、最終稿は腹痛や嘔吐に関する言及が全て削除されたということです。  

 ちなみに、ナワリヌイ氏が2020年にプーチン政権がたびたび毒殺に使用してきた猛毒の神経剤ノビチョク系物質で襲撃されたことがあるのですが、彼をシベリア・オムスクで治療した医師は

「公式死因の不整脈では激しい腹痛、嘔吐、けいれんの症状を説明できない。

 腹痛とけいれんの短い間隔は、ノビチョクと同種の有機リン系物質が使用された可能性を示唆している」

と指摘し、ロシア当局がナワリヌイ氏の遺族への遺体引き渡しを当初拒否し、独立調査を拒んだことも毒殺と認定できる間接的証拠だとしています。

ロシア軍の兵士を確保するために中絶の権利を否定。プーチン大統領の政敵ナワリヌイ氏は移送され行方不明。リベラル派の大統領候補は立候補禁止。このプーチン政権の人権侵害がウクライナ侵略を可能にしている。

 

ロシアの反体制派ナワリヌイ氏がシベリアの刑務所=矯正労働収容所で死亡。懲罰房に27回入れられ絶え間ない寒さにさらされ3年間の拷問に苦しんだ。プーチン大統領の政敵として「殺された」「処刑された」が正しい

 

「プーチン大統領の天敵」ナワリヌイ氏の葬儀で数万人が「戦争反対」「プーチンなきロシア」「ロシアは自由になる」との声を上げる。数日経った今も墓参者と献花の列。ロシアの民主主義はいまだ死なず。

 

 

 そんなプーチン大統領のおかげで2016年の大統領選でも勝利できたと言われ、今回も性懲りもなくアメリカ大統領選に出馬している親露派のドナルド・トランプ氏が2024年9月25日の演説で、ウクライナのゼレンスキー大統領がロシアとの

「取引を拒否している」

と述べ、これまでで最も明確にゼレンスキー氏の戦争への対応を批判し、

「すべてをあおる大統領ではなく、有能な大統領がいれば取引は成立していただろう。バイデン氏とカマラ氏は、どの国も見たことがないほどゼレンスキー氏に資金と武器を与えることでこの状況が起こることを許した」

「彼は我が国を訪れるたびに600億ドル(約8兆7000億円)を手にして帰る。彼はおそらく地球上で最も優れたセールスマンだ」

 とゼレンスキー大統領とウクライナを支援するバイデン政権を揶揄し続けました。

親露派トランプ氏のウクライナ戦争即時停戦論が判明。現在の前線を非武装地帯にしてロシアの占領地を固定化。ウクライナはNATOに加盟せず中立化。「ロシアのプーチン大統領の和平案のようだ」(NYタイムズ)。

 

 

 そこまで言うので、会う気がないのだろうと思っていたゼレンスキー大統領とトランプ氏は9月27日にニューヨークのトランプタワーで会談して、トランプ氏は会談の冒頭、ゼレンスキー氏と並んで

「我々はとても良い関係にある。私は(ロシアの)プーチン大統領とも良い関係にある」

と語り、ゼレンスキー氏が

「私たちの方が良い関係だと願っている」

と応じるとトランプ氏は

「タンゴは1人じゃ踊れない(両方に責任がある)」

と答えてごまかしました。

ウクライナ情勢 ロシアの解説記事のページ - NHK特設サイト

米大統領選討論会でハリス氏がトランプ氏を圧倒!テイラー・スウィフトさんもハリス支持を正式表明。親露派のトランプ候補はウクライナ戦争についてロシア軍の撤退ではなくウクライナに即時停戦を求めた(呆)。

 

 

 二人は会談後にそろって米FOXニュースに登場し、トランプ氏は

「私が(米大統領選で)勝てば、非常に公平でかなり迅速な取引ができるだろう」

「戦争は終わりにすべきだ。プーチン大統領もそれを望んでいると確信している」

と語り、トランプ氏は自分のソーシャルメディアで

「すばらしい会談をした。私が大統領に選ばれれば戦争はすぐに終わるだろう。そうでなければ戦争は終わらず、第3次世界大戦へと発展するだろう」

と主張しました。

 もちろん、今回の大統領選でもロシアから肩入れしてもらっているトランプ氏は、プーチン政権による侵略も戦争犯罪も暗殺も決して非難することはありません。

プーチン大統領がウクライナとの停戦について、ロシアが国際法に違反して強制併合したウクライナ4州からウクライナ軍が撤退することが前提と演説。即時停戦論者はウクライナの領土放棄が前提になることを認めよ。

 

米大統領選討論会でトランプ氏が2つの戦争について「イスラエルに仕事(虐殺)を最後までやらせるべきだ」「プーチン大統領が一目置いている大統領(自分)がいたらプーチンはウクライナを侵略することはなかった」

 

 

 さて、オーストリアでは、1956年に元ナチス党員らが設立した自由党が第1党となりましたが、同党はロシア寄りの姿勢を取りEUの対ロシア制裁に反対の立場です。

 ヨーロッパでロシア寄りの政権は、つまりはプーチン政権の国内での弾圧や国外での侵略と戦争犯罪を気にしないということですから、ほぼ人権無視の極右政権と言っていいでしょう。

 たとえば、ハンガリーの極右政権であるオルバン・ビクトル政権のオルバン・バラージュ政治顧問が、1956年に発生した反ソ連暴動「ハンガリー動乱」がソ連の介入を受けて圧倒的な軍事力で鎮圧されたことで、ハンガリーは「慎重」であるべきことを学んだと言い出しました。

プーチン・トランプ両氏と親しいオルバン首相は国内での専制支配で悪名高い。

 

 

 バラージュ氏は親政府紙Mandinerが9月25日に公開した動画で、

「1956年のことに基づけば、われわれはおそらくゼレンスキー大統領が2年半前にしたようことはしなかっただろう。なぜなら、それは無責任だからだ」と主張。

「彼がウクライナを防衛戦争へと導いたのは明らかで、大勢が死亡し、領土も失われた。これは彼らの権利、主権国家の決定であり、そうすることはできる。だが、もしわれわれが助言を求められていたら、勧めなかっただろう」

「56年にわれわれは慎重であるべきこと、そして非常に大切なハンガリー国民の命を無駄にしてはならないことを学んだ」

と述べ、その後、これは猛批判を受けており、例えば保守派の評論家シュトンフ・アンドラス氏は、バラージュ氏がハンガリー動乱の英雄たちを軽々しく

「愚か者」

呼ばわりしたと非難して

「(欧州連合〈EU〉と)戦っている好戦的な政府の人間が、攻撃を受けたら自衛せず降伏しろ、それでいいと言っている」

と指摘しました。

 アメリカの大統領候補であるトランプ氏をはじめとして、こういう極右の政治家たちこそが欧米でプーチン政権を支持しているのだということは銘記しないといけないでしょう。

有罪評決を受けたトランプ氏を「迫害を受けている」と擁護するプーチン政権が、野党結成を目指す大統領候補者や動員兵の帰還を求める女性らを「外国の代理人」=スパイに指定。市民を迫害しているのはロシア政府だ。

ロシア大統領選挙で投票率7割以上、得票率9割でプーチン大統領が「当選」。最大の政敵ナワリヌイ氏を刑務所で死に追いやり、対立候補の立候補を認めず、占領地域では武装兵士が投票させた選挙に正当性など全くない

 

 

 

 

編集後記

ロシアの独立系世論調査機関「エクストリーム・スキャン」が9月10~17日に電話調査で800人に回答を得たところでは、

「ウクライナからのロシア軍の撤退を支持する」

と考える国民が49%で、ロシア軍の撤退に「反対」は33%だったということです。

しかし、ナワリヌイ氏の「毒殺」を象徴に、プーチン政権が市民の言論の自由も立候補の自由も徹底的に弾圧して専制支配を敷いているロシアでは、この多数意見が現実化するのは遠い先でしょう。

日本でも10月中にも衆院総選挙が行われる予定ですが、日本の市民はまず自国内の表現の自由や人権を最大限に保障すること。

それこそが国に戦争をさせない平和への道だという教訓を忘れてはなりません。

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ロシアが、ウクライナの東部と南部の4つの州に対して、一方的な併合を宣言してから9月30日で2年となり、この日にあわせてメッセージを公開したプーチン大統領は「すべての目標は達成されるだろう」と述べ、軍事侵攻を続ける構えを改めて強調しました。

ウクライナヘの軍事侵攻を続けるロシアは、2022年の9月30日に、
▽ウクライナ東部のドネツク州とルハンシク州
▽南部のザポリージャ州とヘルソン州の
合わせて4つの州の一方的な併合を宣言しました。

プーチン大統領は、この日にあわせて公開した動画のメッセージで、「国民と心から祝いたい。すべての目標は達成されるだろう」と述べ、侵攻を続ける構えを改めて強調しました。

ウクライナ側からは公式な反応はありませんが、ウクライナとしては、4つの州など、占領された領土を奪還して侵攻を終わらせたい考えです。

一方、ロシア大統領府のペスコフ報道官は、国営テレビの記者の取材に対して、ロシアの核兵器の使用条件の変更について、「修正が加えられたあと正式なものになる」と述べました。

プーチン大統領は、9月25日に核兵器の使用に関する基本文書の変更を提案していて、欧米からウクライナに供与された射程の長い兵器の、ロシア領内での使用をめぐり議論されていることなどをけん制しているとみられます。

 

 

ウクライナ支援は「自殺的」国連総会でロシアのラブロフ外相が欧米けん制

 
ウクライナへの侵攻を続けるロシアのラブロフ外相が国連総会で演説し、ウクライナを支援する欧米に対し、「自殺的」とけん制しました。

28日の演説でラブロフ外相は、NATO(北大西洋条約機構)の拡大が「ロシアの直接的な脅威になっている」などとして、改めてロシアがウクライナに侵攻したことを正当化しました。

その上で、ウクライナを支援する欧米などが「ウクライナ政権を通じてロシアを打ち負かす望みを持っている」などと非難しました。

さらに、ヨーロッパが戦いに身を投じる準備をしていると指摘し、「自殺的」と述べたうえで「核保有国と戦い勝利を目指すことの無意味さと危険さを語るつもりはない」と核使用をちらつかせて強くけん制しました。

 

28日、空爆で破壊されたウクライナ東部ドネツク州ポクロフスクの学校(AFP時事)

ロシア外相、「核保有国との戦い無意味」 国連演説で西側けん制

 ◇死傷者60万人か

 「ロシア軍の撤退を支持する」。独立系世論調査機関「エクストリーム・スキャン」が今月10~17日、電話調査で800人に回答を得たところでは、こう考える国民が49%だった。「反対」は33%だったという。

 背景には、ウクライナ軍が8月にロシア西部クルスク州を越境攻撃し、一部を占領したという事情がある。プーチン政権は「歴史的領土」と主張するウクライナ東・南部4州の支配地域の拡大に向けて主力部隊を投入する一方、ロシア本土の防衛は手薄になっていた。同機関の調査によると、侵攻よりもクルスク州奪還の方が大事だという回答は53%に達した。

 ロシア側の戦死傷者の増加も深刻だ。英BBC放送などによれば、死者は公開情報で氏名を確認できただけで7万人以上。スターマー英首相は最近、死傷者を「60万人」と推計した。

 ロシアでは2022年9月に予備役30万人の部分動員令が出されてから2年が経過した。プーチン大統領は今月16日、軍の総兵力を18万人増の150万人にする大統領令に署名。志願兵が頼みの綱で、入隊時の一時金を大幅に積み増しているが、こうした手法に限界が見えれば、追加動員が現実味を帯びる。

 ◇「平和サミット不参加」

 ウクライナ側は、東部ドネツク州でロシア軍の猛攻を許しつつも、越境攻撃を継続。プーチン政権から譲歩を引き出すための「カード」としてクルスク州の占領地を維持している。11月にも和平案を協議する第2回平和サミットを開催し、ロシアへの圧力を強めたい考えだ。

 「ロシア代表は参加しない」。ザハロワ外務省情報局長は今月21日の声明で、平和サミットの計画に反発。越境作戦と並んで西側が供与した長距離ミサイルによる対ロ攻撃を警戒し、ゼレンスキー政権を「テロリスト」呼ばわりした。プーチン氏は25日、核兵器の使用条件を示した核ドクトリン(核抑止力の国家政策指針)の改定方針を発表。軍事支援する欧米も核攻撃の対象になると示唆し、威嚇を強めた。

 

 ロシア・ウラジーミル州の刑務所からオンラインで出廷する反政府活動家ナワリヌイ氏=2022年5月(ロイター=共同)

 ロシア・ウラジーミル州の刑務所からオンラインで出廷する反政府活動家ナワリヌイ氏=2022年5月(ロイター=共同)

 ロシア独立系調査報道サイト「インサイダー」は29日、北極圏の刑務所で2月に獄死し、当局が「自然死」と認定した反政府活動家ナワリヌイ氏は毒殺だったと報じた。複数の公式文書を入手し、猛毒の症状で苦しんだ様子が記載された後に削除されたと指摘。医師が毒殺との見方を示した。
 これまで公表されていなかった死亡経緯に関する捜査官作成の文書を入手した。初稿にはナワリヌイ氏の健康状態が急激に悪化し、床に倒れて激しい腹痛を訴え、嘔吐し、けいれんを起こしたことなどが医療職員に報告されたと記載されていたが、最終稿は腹痛や嘔吐に関する言及が全て削除された。
 ナワリヌイ氏が2020年、猛毒の神経剤ノビチョク系物質で襲撃された際、シベリア・オムスクで治療した医師は「公式死因の不整脈では激しい腹痛、嘔吐、けいれんの症状を説明できない。腹痛とけいれんの短い間隔は、ノビチョクと同種の有機リン系物質が使用された可能性を示唆している」と指摘。
 当局が遺族への遺体引き渡しを当初拒否し、独立調査を拒んだことも間接的証拠だとしている。

 

 

演説を行うトランプ氏=25日、米ノースカロライナ州ミントヒル/Logan Cyrus/AFP/Getty Images

演説を行うトランプ氏=25日、米ノースカロライナ州ミントヒル/Logan Cyrus/AFP/Getty Images

(CNN) トランプ前米大統領は25日、ウクライナのゼレンスキー大統領がロシアとの「取引を拒否している」と述べ、これまでで最も明確にゼレンスキー氏の戦争への対応を批判した。

トランプ氏はノースカロライナ州ミントヒルでの選挙演説で、ウクライナの複数の都市が消滅した一方で、米国は取引を拒否したゼレンスキー氏に何十億ドルも供与し続けていると主張。ゼレンスキー氏が取引に合意していれば今より状況は良かったはずであり、ウクライナは壊滅し、再建は不可能だと訴えた。

トランプ氏は、バイデン大統領とハリス副大統領のウクライナへの継続的な支援を批判し、再選されれば同国への米国の援助を終了すると改めて示唆した。

「すべてをあおる大統領ではなく、有能な大統領がいれば取引は成立していただろう。バイデン氏とカマラ氏は、どの国も見たことがないほどゼレンスキー氏に資金と武器を与えることでこの状況が起こることを許した」(トランプ氏)

さらにトランプ氏はゼレンスキー氏について「彼は我が国を訪れるたびに600億ドル(約8兆7000億円)を手にして帰る。彼はおそらく地球上で最も優れたセールスマンだ」と揶揄(やゆ)した。

CNNは、現時点で、ゼレンスキー氏が国連総会のために米国に滞在する間、トランプ氏と会談する予定はないと報じた。ゼレンスキー氏がトランプ氏の副大統領候補であるJ・D・バンス氏を「過激すぎる」と評したことをめぐり、トランプ陣営は22日に公開された「ニューヨーカー」誌のインタビューで同氏を激しく非難している。

トランプ氏は大統領在任中、ロシアのプーチン大統領と「とても仲が良かった」とし、「よく話をした」と改めて振り返った。トランプ氏はプーチン氏を長きにわたり称賛してきており、2016年の選挙へのロシアの介入疑惑をめぐっては、米国の諜報(ちょうほう)機関よりもプーチン氏を擁護することさえあった。

 

 

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2 コメント

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Unknown (津木野宇佐儀)
2024-10-04 00:36:06
戦前の日本、特に軍と変わりがないかと
返信する
Unknown (暗黒大将軍)
2024-10-02 12:24:58
マリウポリ陥落→親露カス「ウク終了」

バフムト陥落→同「今度こそウク終了」

アウディーイウカ陥落→同「さっさと終了しろよウク」

グレナダル陥落(今ココ)→同「お願いだから終了してよウクちゃん」

はるやまや青山の閉店セールなみにしぶとく終了しないのがウクライナですが、国力差を考えれば露ちゃんは4ヶ所まとめて3日ぐらいで制圧できて当然でしょ

露ちゃんの目的は「アメリカが同盟国を守らない」ことを見せつけてその信用を落とすことなんだから、親露カスも時間がかかってることに文句言うなら露ちゃんのほうに言いなさいよ(笑)

尤も露ちゃんも「同盟国を守らない」ヘタレなのは一緒で、可愛い子分のシリアをイスラエルがボコボコにしててもその都度消え入りそうな小声で「やめろー、やめろー」って言うだけ

あの図体でチビのイスラエルが怖いんだから、当てにならなさは推して知るべし
返信する

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