こんにちは、作業療法士の加藤です
今回は、私の担当させていただいているお子さん用のペンホルダーの作成経過を紹介します
今回のお子さんは、手の操作における難しい点としては、
肘が曲がっているときは指はギュッと握りこんでしまって開くことが難しい
肘が伸びているときは、手首が前方に曲がって指はダラッと開いてしまい、握ることが難しい
という傾向があります。加えて、肘自体も動きが固く、介助下においても伸ばしたまま保持しておくことが難しいことも多いです。
これらを少しでも解決するためにペンホルダーを検討しました
まずは、どんな形が握っておきやすいか…
少し大きめのスーパーボールが握りやすい(肘を伸ばしていっても、手首のみの介助で把持を保てている)という評価から…
お湯で温めることで、自由に形状を決めれるプラスチックを用いて…
作りました プラスチックを球状に形成。中央に鉛筆キャップを刺して固めました。しかし、写真からもわかるように、ツルツルする素材のためか、介助者がペンホルダーを支える必要がありました滑リ止めで紐を巻きつけましたが、効果はありませんでしたさらには、短い鉛筆しか使えないという不便さもありました
ということで、形状をガラリと変えて…
こんな感じにしました。手のひらにおさまる長さの棒をプラスチックで形成し、クリップにつけました。滑りにくいように硬めのスポンジ(写真左下の白い物)をかぶせます。
結局、介助は要るかたちとなったのですが(ペンをそのまま持つよりは持たせやすいし)、鉛筆のみでなく、少し太めのペンなども使えるので、前作よりは良いかなぁと思います
ペン把持と手の前方保持を介助しておけば、ゆっくりとですが、肩の動きで横線などが書けました
まだまだ、工夫の余地はありそうですが、とりあえずここまで