こんにちは、作業療法士の加藤です
今回は作成中の自助具の紹介をしたいと思います。
タイトルにもありますように、ジャガイモの皮むきの補助具を作成中です。
調理中は刃物を使うことが多いので、ケガをしないようにと緊張が高まりやすく、手指などもこわばりやすいです。とりわけ、ジャガイモなんかは、でこぼこした形状と若干のぬめりとで、ピーラーを使用するにしても、非常に高度な手指のスキルが必要になります。
日常生活は自立しておられる主婦の利用者さん(脳性まひ・アテトーゼタイプ)、料理を含めて何でもご自分でされますが、ジャガイモの皮むきは大変ということでした実際、上の写真でも、手首を過度に反らせて、指をギュッと握り込むような形で、非常に努力的な動作となっていました。
それにあたりまして、今回の自助具の素材は…
これにしました。頭皮オシタコ君(ダイソー、100円)
試作、第1段階。オシタコ君の中の足をカッターで切り取り、代わりに釘(先端を切り落とし、やすりをかけたもの)を刺しました
早速使ってみました
まずジャガイモを刺しこみます。ちなみに、オシタコ君の足がさらに減っていますが、私が自宅にて試したところ、ピーラーを当てるのに非常に邪魔だったので、半分に減らしました。
むきました。「あ、やりやすい」とのコメントいただきました一番上の写真と比較しても、手首が特にリラックスして行えるようになりました
無理に努力的な動作が続きすぎると、関節を痛めたりすることにつながりかねないことは、以前の記事(二次障害ハンドブックの紹介)でもあげさせてもらいました。
リハビリ場面においては、難しいことに挑戦することも大事ですが、日常生活の中ではリラックスして安全に行えることも大事かと思います
そして、
試していく中で、オシタコ君の足は非常に邪魔だったので、このような姿になってしまいました
もはやタコである必要は全く無くなってしまいました。ごめんね、オシタコ君
と、おおむね、良好な結果だったのですが、釘が内すぼみになっているため、ピーラーの摩擦でジャガイモが抜けてしまうことがあるという改善点もありました。また、改善してからお渡ししようと思います
※写真の掲載にあたり、ご本人様の承諾をいただいております
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます