眺める空に描くもの

高齢者女子のおひとりさま暮らしノート

鹿児島のそば 日本でも上位の生産量

2024-12-14 19:00:14 | 食の周辺
今日の空。
日の出は見えますが、今日もやや雲が多くなりそうな気配。




今朝の料理投稿で、とろろそばをご紹介しましたが、使っているのは
こんなそばの乾麺。



鹿児島は全国でも有数のそばの産地です。
昔、調べたデータでは全国の生産量ランキングでは5位以内に
入っていました。
いま、改めて確認してみたところ、2023年の農林水産省の
データでは全国9位となっているようです。

1位は北海道、2位は茨城、3位は長野、4位は山形、5位が栃木と、
北の方の生産が多いのは納得かとは思いますが、以前は鹿児島が全国で
トップクラスだったというのが意外かもしれません。
少しずつ、鹿児島での生産量が減っているのは、サツマイモなどの別の
作物が人気でそちらに移行して来ているのではないかと思っています。

日本三大そばとして知られているのが岩手県のわんこそば、島根県の
出雲そば、長野県の戸隠そばで、私自身も東京で暮らしているときは、
長野に旅するときにはおそばをいただくのを楽しみにしていましたが、
地元がそば処という印象は薄く、地元でライターになってから、改めて
鹿児島県のそばの収穫量が多いことを知りました。

特にそば屋さんが多いという印象もないし、生産量と一致しない気が
していたのですが、よく考えると、家庭でのそばを打つことが多い
(多かった)のが鹿児島なんだなと気がつきました。
私たち世代では聞きませんが、昔は鹿児島での嫁入り道具には、
そば打ちの道具が必携だったそうです。

それで、改めて考えてみると、田舎で迎えるお正月(母とふたりで70人
分のおせちを作っていた時代)に、なぜか、手打ちそばがやたらと
差し入れされていたことを思い出しました。
手打ちそばを年越しそばとして打って、その残りものをおみやげに
持って来てくれていたのですが、何しろ、やたらと短い長さのそばで、
ちょっとお団子っぽい。これが、鹿児島でそば打ちが主婦のものだったと
いう証拠のようなものだったんですね。

鹿児島では「そばぎい」(そば切り)とか、「そばずい」(そばの汁)という
郷土料理があることも知って、おふくろの味として継承されて来るほど、
そばが身近だったのだと思います。これらの料理のそばはいわゆる
細長いめんとしてのそばではなく、岩手の「ひっつみ」などの小麦粉の
郷土料理と同じようなもので、野菜と煮る鍋料理ですね。
なので、私には「少し、お団子っぽいかな?」と思えていたみたいです。

今日のひる空。雲が多くなりました。
雲からこぼれる光が好きです。



農産物直売所にも手打ちそばを食べられるところがよくあって、これも、
農産地のお嫁さんたちが、自宅で地元産のそば粉でそばを手打ちしていた
経緯があるのだろうと思っています。
私の母は鹿児島出身ではないので、そば打ち道具を持ってお嫁入りという
ことはなかったようですが、料理家として、そばはきちんと打っていました。
母はそばずしも得意で、さすがに巻きずしが得意なだけあって、
家でもふつうによく出してくれました。

そういえば、私が編集者として仕事をしているときに、母にそば打ちの
教室を依頼したことがありましたが、教室用にそばの配合をいろいろと
試してみて、みなさんが打ちやすい分量を試してくれたことを思い出します。
母は自分の料理教室に対しても、本当によく試作を繰り返して研究をして
いたので、私もその姿を見て、自分も料理に対しては、試作を繰り返して
よりいいものをと努力したことを思い出します。
今はちょっと、それだけの余裕がなくて残念ですが。

母は私のことを娘というよりは、どこかで敵対視していたので、料理も
私には教えてくれませんでしたが、仕事として依頼すると、きちんと
対応してくれたのは、やはりプロ意識がある人だと感心しました。

母との確執は本当に辛いことが多くありましたが、仕事に対しての姿勢や
人に対する気遣いなど、自慢の母でした。
母娘としては複雑な関係もありましたが、すべてをひっくるめて、今は
感謝の気持ちだけが残っています。

ご紹介したそばアレンジあれこれ。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿