博物館実習生のK子です。
8月28、29日と屋外展示の丸型ポストのペンキの塗り直しをしました。
以前のポストはこのような状態でした。
全体的に紫外線に焼かれて色褪せていたり、塗料がはげたり浮いたりしているのが目立ちます。
まだまだ厳しい夏の日差しを避けるためテントを立て、ポスト再生作業のスタートです。
まずは現在の塗装を落とします。
浮いている塗料の上からではきれいに塗れないだけでなく、
そこからポストが錆びやすくなってしまうからです。
グラインダーで塗料を大まかに落としたあと、細かな部分をサンドペーパーで磨き、
最後に、洗剤でポストを洗い、油分を落としました。
塗料の浮いている箇所や塗りムラがなくなり、つるつるになりました。
白字部分もすっかり色が落ちてしまいました。
本来ならば、以前のペンキはすべて落とし下地を作るのですが、今回はそこまで手が回らず…。
ある程度落としたところで、次の作業に移ります。
土台の石に塗料がつかないよう、新聞紙で養生して塗装します。
まずは、下地となる白いペンキを使いポストを塗っていきました。
下地を白で塗ることで、ポスト本体が錆びにくくなり、上から塗る赤の発色もよくなります。
また、もし白いペンキが下から出てくれば、再び塗替えの時が来たことを知ることもできます。
真っ白の斬新な(!?)ポストが出来上がりました。
この珍しい白色ポスト、このまま単純に真っ赤に染めるのは味気無い…。
ということで、急きょ、この真っ白なポストに記念を残そうということで、
来館していた皆さんに呼びかけ、メッセージを書いていただきました。
イラストや夢、抱負などみなさん思い思いに描いてくれました。
参加してくださったみなさん、ありがとうございました!
願いが叶うといいですね。
さて、いよいよポストを本来の赤い色にする作業へと移ります。
みなさんの想いが強くこもっているのか、一度の塗りでは書いて頂いたメッセージがまだ浮き出ていました。
赤いペンキは簡単に落ちたり褪せたりしないよう、数度塗り重ね、厚塗りしていきます。
今度は全身真っ赤なポストが出来上がりました。
この赤い塗料が乾いた後、ポストの顔、白字の部分を塗って完成です!
最初の状態と比べ、見違えるようにきれいになりました。
赤が鮮やかで、屋外展示の中でもひときわ目立つようになったと思います。
来館した際は、目にとめて見てみてください。
このポストに下には、みんなのメッセージが込められているのですから。