好事家の世迷言。

調べたがり屋の生存報告。シティーハンターとADV全般の話題が主。※只今、家族の介護問題が発生中です。あしからず。

「暗黒都市へようこそ」エピローグ「VSレプリカの終焉」

2017-08-16 | ゲームブック二次創作
地底湖から地上の湖まで、泳いで脱出する。
人魚でもなきゃ出来ない芸当を、特殊な丸薬の力を借りて、俺たちは遂げた。
暫くぶりの空だった。白みはじめた夜空だ。
陸に出た俺たちは、自分たちが出てきた方角を見やった。

砂漠だったはずの場所は今、火山になっていた。
地下から隆起し、噴き出される炎と煙は、何もかも滅する墓標のようだった。
まるで空をも焼こうとする噴火を眺めていたら、エリュテイアが目を覚ました。
起きたか、と声をかけようとしたら、思いっきりビンタされた。

「この下郎! わたくしを騙そうなんて千年早いですわ」
「あ、あのなあ……俺は本物だっつーの!」

俺の後ろで、アジュアとセーブルが肩震わせてる。覚えてろお前ら。

「あーあ。こんな事なら、さっきの彼女の方が断然いいかも」
「彼女? どなたの事ですの?」
「そりゃ、お前だよ。モチロン」

きょとんとする彼女に、俺はウィンクを一つした。



最後に。
後日、俺の冤罪は無事に晴れた。
ゼメキスの爺さん(ちゃっかり脱出してた)が働きかけてくれたのだ。
こうして俺たちは日常に戻った。次なるお宝探しの毎日に。

暗黒都市へようこそ <了>

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