▶色校正が始まります。
梔(くちなし)
いよいよ色校正が始まります。実際のプリントを見るのは22日です。
色というものは持ち運びができません。私が使っているパソコン上の色合いを見て検討するのが一番良いのですが、私のパソコンは机の上にデンと構えた重たいデスクトップパソコンなので持ち運びは難しいのです。すでに3月時点でこのパソコン画面で調整したものを、これまた自分の思うようにコントロールできない家庭用プリンターでプリントアウトした見本に言葉を添えて送ってあることは以前にも書きました。
その見本と、富士美術印刷のパソコンで取り込んだ画像データとをつき合わせて本番用の印刷をするという大変なお仕事をしてくださるのが加藤陽子さんです。私と白石さんが富士美術印刷に直接出向き、加藤さんの出してくださった印刷紙を拝見します。以前もイメージとしてしか伝え合えない色合いについて一生懸命応じてくれた加藤さんですから、今回も信頼してお願いしています。ただ、私が会社に出向いて見たとしても、家に持ち帰って自分のパソコンを開いて見比べた場合、必ずどこかに「もう少しこうして欲しい」という箇所が出てくるのは必至。ある程度の判断はできても、家でのチェックをしてからでなくては心から「これで結構です。お願いします」と断言できないのが苦しいところではあります。22日の段階でどこまで検討できるのか、少々心細いのですが、行ってみないとわかりません。
そのために準備として一番良いのは同じような色合いの写真が見られる媒体で直接見比べられることだと思うので、色々トライして見ました。
まず、SDカードに、今回使用する画像をコピーしてカメラで見せてはどうかと試してみました。しかし、当然のことながら、RAW(生)データから起こした画像はカメラでは再現できませんでした。次に、色の気になっている画像を自分のスマホに送り、その色合いを見てみました。やはり同じような色合いになりません。その微妙な違いをことばや配色カードにつき合わせてメモしておきました。もちろん、既に加藤さんが参考にしてくださっている見本も一緒に見比べますけれど、もし、私の頭の中に「この色は何色系の何番だ」という科学的な数値に置き換えたデータがあれば一番良いのですけれど。専門家にはできるのでしょうか。色の判定のようなお仕事ってあるのかしらと、今さらながら思うようになりました。
ここでそういう資格があるのか調べてみたら、色彩検定というものがあることがわかりました。娘も確かこんな内容のことを大学で学んでいたような気がします。基礎知識の足りない私が色について茫洋としたことばで説明しても難しいと感じたのも無理のないことですね。もっと早く気がついて勉強していれば、もう少し色彩について正確なことばで伝えられたと思います。
私のスマホの画像では、マリアの顔色やキリストのからだが白くなりすぎる傾向がありますが、これをもう少しピンクが差したような色合いに…と言っても、その「もう少し」ってどのくらいかということになってしまいます。もしかしたらパソコンと同じ会社のタブレットだったら画像の色も同じように見えるのかしら…と思い始めましたが、何はともあれ遅すぎたということに今、気がつきました。
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