▶︎15回目のドイツ旅行(29)リーメンシュナイダーの生まれ故郷
ここはリーメンシュナイダーが生まれた場所です。(ハイリゲンシュタット)
夜中3時頃、私のスマホに電話がかかってきたと三津夫が起き出しました。私は気付かなかったのであわてて電話をチェックしてみたところ、東京からの留守電が入っていました。いつもボランティアで庭の手入れをしているお宅で台風のために木が倒れたそうです。ときどき手入れを手伝ってくれる斉藤さんから、とりあえず様子を見に行ってきますとの連絡でした。どうやらずいぶんまた被害が出ている模様。今年の台風は今までにない激しさで、気になります。
6時半に起床。昨日のスープと残ったご飯のお握りで朝食をとって早目に出発。今日はリーメンシュナイダーの生まれた家があるというハイリゲンシュタットに向かいます。駅で一日切符は無いのか聞きましたがないそうで、片道約1時間半の鉄道往復切符は2人分で106ユーロにもなりました。カードで支払ったところ、切符が全然出てこないのです。担当女性は機械に慣れていない人なのか、あちらこちらに電話をして15分後にようやく切符を手にすることができました。後ろに並ぶ人たちに申し訳なく、朝から疲れてしまいました。ジャーマンレイルパスをこの日に使えば良かったのにと後で反省しました。
おまけにハイリゲンシュタット駅を降りたところで雨が降り始め、うっかり傘も持たず、それほど厚着をしてこなかった私たちは雨に濡れながら歩かなければなりませんでした。傘を売っている店はないのかと探しましたが見付かりません。あきらめてビショビショになりながらまずHeimatmuseumに向かいました。日本語で言えば郷土博物館という感じでしょうか。しかし、リーメンシュナイダーの生まれ故郷というわりにはレプリカが何点かあるのみで、さみしく感じました。その後、館員に聞いて訪ねた家がトップの写真です。この新しい家は建て直したものだそうですが、ここがリーメンシュナイダーの生まれた場所だと立て札(写真・下)が立っていました。冷えた体でしばらく写真を撮らせてもらいました。
帰りの電車もなかなか来ないし、この日は寒く、びしょ濡れの思い出しかありません。アパートに戻って暖かい部屋に入ったときはホッとしました。でも、リーメンシュナイダーの生まれた場所、働いていた工房、捕らわれた場所、亡くなって墓碑があった場所をこれで全て訪ねることができて、今日は一つの区切りとなりました。
※このブログに掲載したすべての写真のコピーをお断りします。© 2015 Midori FUKUDA