リーメンシュナイダーを歩く 

ドイツ後期ゴシックの彫刻家リーメンシュナイダーたちの作品を訪ねて歩いた記録をドイツの友人との交流を交えて書いていく。

182. 15回目のドイツ旅行(30)旅の締めくくり、フランクフルトへ

2019年04月03日 | 旅行

▶︎15回目のドイツ旅行(30)旅の締めくくり、フランクフルトへ

アイゼナハ駅にて

10月3日(水)お世話になった部屋の片付けを済ませていよいよ旅の最終目的地、フランクフルトへ向かいます。8:10に部屋を出ると、すぐに大家さんがとんできてくれました。車で駅まで送ってくださる間、部屋の装飾はお連れ合いの作品で、彼女は美術の教師をしていたこと、大家さんご本人もやはり元教師で数学を教えていたことなど話してくれました。アイゼナハ駅のホームでは来た日から気になっていた広告(写真・トップ)を写しました。この白猫は何とも魅惑的な目をしています。

 フランクフルトではトランクをコインロッカーに入れて町へ。一番行きたかったリービークハウスは前日になって臨時休館とわかってガックリ。ここ数年修復中だったKarmeliterkloster(カルメリ会修道院)は開いていたので中に入ってみると、Jörg Ratgeb (イェルク・ラートゲープ)のフレスコ画が所狭しと描かれていました。三津夫がずっと見たかった作品です。下の写真は中でもしっかり残っていた部分(オレンジ色の日付が入っている写真は三津夫が写したものです)。キリストの洗礼場面です。これが見られたのは満足でしたが、その後、やはり改修を終えた歴史博物館にも行ってみたところ、残念ながら以前見られたリーメンシュナイダー作品がどこにもなく、館員に聞いてもわかりませんでした。モダンになりすぎて部屋の場所もわかりにくくなり、行ったり来たり。改修して良くなるところとひどくなるところとありますが、こちらは後者だと感じました。


旅の締めくくりはトーマスの家で過ごすのが習いです。彼が送ってくれた列車情報を見て間に合うように駅まで戻り、コインロッカーからトランクを出して列車に乗り込みました。ギリギリセーフでした。

 家に着いてから、お世話になりながら完成した3冊目の写真集を手渡しました。これでようやく日本から持って来ていた『新・祈りの彫刻 リーメンシュナイダーと同時代の作家たち』の最後の一冊がなくなったのです。三津夫のトランクは軽くなったはずですが、入れ替わりに入ったクルミやカタログなどで相変わらず重たいままです。夕食にはルースがよく煮込んでくれたレンズ豆のスープをご馳走になり、夜の暗い道をお喋りしながら散歩して、いつもの半地下室で休ませてもらいました。この部屋にあと何回来られるのかなぁと思います。トーマスは一時足の神経の病気にかかり、松葉杖をついていたのですが、それもほとんど感じないように大股で歩けるようになりました。ただ、何となく息苦しいのかなと感じることがあり、気がかりです。2人と出会ったのは1998年、スイスでのことですから、お付き合いはちょうど20年になります。お互いに年をとるものです…。

※このブログに掲載したすべての写真のコピーをお断りします。© 2015 Midori FUKUDA


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