飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」「万里一空」「雲外蒼天」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

ガラス窓の向うで

2024年05月03日 07時22分22秒 | 国語科
ふと、理由は分からないが昔の実践を思い出すことがある。
何かがきっかけとなって、閉じていた引き出しがあいてそこから出てくる。
細部の発問、指示は思い出せないが、必死になって教材研究をしたことだけは覚えている。
そんな教材が、「ガラス窓の向こうで(立原道造)」である。
今ならどんな授業案を考えるだろう。

「ガラス窓の向うで」 立原道造

ガラス窓の向うで 

朝が

小鳥とダンスしてます    

お天気のよい青い空           (国語五上「銀河」 光村図書)


指示1 音読をします。
    先生に続いて負い読みをします。

指示2 隣の子と交代よみをします。
    窓側の子が先、廊下側の子はあとから読みます。
    題と作者は先生が読みます。
    順序を交代して読みます。

指示3 3回読んだら、すわって黙読します。

発問 この詩を読んでどんな感じがしますか?
  ・明るい
  ・すがすがしい
  ・希望にみちあふれている
  ・前向きな感じ
  ・楽しい感じ

発問1 詩を語っている人のことを話者と言います。
    話者に見えているものをすべてノートに書きなさい。

 ・ガラス窓
 ・小鳥
 ・青い空
 ※朝と天気あたりが出るが検討する。

発問2 時間帯はいつですか。
    できるだけ正確に考えます。

 ・朝
 ・あえて良い天気と言っているので、朝の早い時間帯。
 ・青い空と言っているので、すがすがしい朝の時間帯。

発問3 話者はどこにいますか。
 
 ・家の中
 ・屋上
 ・ベランダ
 ※「ガラス窓の向こうで」での言葉から家の中にいることを確認する。

発問4 「ガラス窓の向うで」と詩には書かれています。
    「ガラス窓の外で」とはどんなふうに違いますか。
 ・「向うで」は距離的に遠い感じがするけど、「外で」というと近い感じがする。
 ・「向うで」というとガラス窓を堺にして、家の中と外が別れている感じがする。

発問5 ガラス窓は開いていますか、しまっていますか。

 ・開いている…朝だから空気の入れ替えをする
 ・しまっている…視覚的な表現に限られていて、触覚や嗅覚を含めた肌で感じる表現がない。

発問6 話者視点はどこにあると考えますか。
    次の中から選んで、理由も考えます。

 ・A…ガラス窓と並行
 ・B…ガラス窓より上
 ・C…ガラス窓より下

(A)並行の視点でも、空は少しは見えし、木などの近くだったら小鳥のダンスも見える。
(B)3階建てくらいの家だったら見下ろす感じで、小鳥のダンスは見える。
(C)下からの視点であれば、お天気のよい青空が一番良く見える。
   しかも、小鳥のダンスも青い空をバックに映えてきれいに見える。
※それぞれの感想で良いが、細分を検討すると(C)が多いと予想される。

発問7 先程、話者は家の中にいると言いました。
    では、部屋のどこにいると思いますか。
 ・腰掛けている。
 ・ベッドの中

発問8 話者は、明るい気持ちで小鳥のダンスを見ていますか、それとも不安な気持ちで見ていますか。

 ・明るい気持ち…ダンスというのは明るい感じがする。
         お天気のよい青い空というのは気持ちのいいことだから。

 ・不安な気持ち…ベッドに中にいると考えると病気かもしれないので不安
         不安な気持ちだから、むしろ小鳥のダンスが羨ましい
         自分がこんなに不安なのに、青空でちょっと気分がいい

saitani



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