5年生 道徳科 これって不公平?
1 発問
生活の中で「これって不公平だよね。」と思うことはどんなときですか。
・年が上だからと言ってたくさんお年玉をもらう。
・お兄ちゃん、お姉ちゃんだからと言って、喧嘩をしたときに自分ばかり叱られる。
・いつも妹や弟ばかりがちやほやされる。
・バスケットボールをやると女子ばかりルールがあまい。
2 イラスト1(女子であることを理由に遊びに入れない)を見せる。
この状況を不公平だと思う人は〇、不公平ではないと思う人は×とノートに書きます。
挙手します。
そう考えた理由は何ですか。
・〇 多数
・男女を理由に遊びにいれないのはおかしいから。
・これは差別だから
・クラス遊びに仲間に入れないのはおかしいから
・× 少数
・べつに男子で遊んでもいい。女子も女子で遊べばいいこと。
・女子を遊ばなければいけないなんてルールはない。
2 イラスト2(車椅子のけんたに手加減する)
この状況を不公平だと思う人は〇、不公平ではないと思う人は×とノートに書きます。
挙手します。
そう考えた理由は何ですか。
・〇 少数
・たとえ車椅子でも同じように投げたりとったりすべき。
・おなじ仲間なら同じようにすべき
・相手が望んでいるのならそうすべき
・× 多数
・歩けないけんたさんは強いたまは受けられないから仕方ない
・けがをしても困る
・その子にあわせてあげるのが公平
3 イラスト3(給食の配膳)
この状況を不公平だと思う人は〇、不公平ではないと思う人は×とノートに書きます。
挙手します。
そう考えた理由は何ですか。
・〇 不公平だ
・人に合わせることができていない
・× 不公平ではない
・誰にも同じようにすることが公平だから
・ひいきや差別をしないことが公平だから
4 イラスト4(塾がある子が先に帰る)
・〇不公平だ
・紙芝居作りはみんなでやるべき
・人に頼むなんで無責任
・自分の都合で頼むのもいけない
・絵の上手さは関係ない
・×不公平ではない
・時間がある子がやればいい
・塾のあるのだからしかたない
5 子どもたちに問う。
「平等と公平の違いはなんですか?」
「班で話し合って、平等とは何で、公平とは何かを感がみてください。
正誤は別として。」
・平等とは誰にでも同じようにすることで、公平とはその場に応じて変えること。
・平等は誰でももっている権利で、公平とは平等を基本としながらもその子の事情を考慮すること。
・平等は機械的な対応で公平は柔軟な対応。
6 ここで有名なイラスト見せる。
1 現状
※父親・高学年姉・低学年男児の3人が壁越しに野球観戦している。
2 平等
※前期の3人が踏み台に乗って野球観戦。しかし、男児が見えていない。
3 公平
※父親の踏み台を取り除き、男児の踏み台を二段にして野球観戦が可能になっている。
7 この三つのイラスト中で一番望ましいのはどれですか。
一つ選んで、理由を発表します。
・3
・誰もが観戦できるようになっている。
・2番は平等だけど、困る人ができてしまう。
8 説明
大人と小学校高学年くらいの子と低学年の子が野球観戦をしているイラストである。
かれら3人の前には壁がある。
最初の1のイラスト。
踏み台等を使わずに、自分の身長のまま観戦をしている。
当然、二人の子どもは観戦できない。
これが平等。
2のイラスト。
3人の足元には平等に同じ高さの台があり、その上にのっている。
台にのることによって、大人と高学年の子供は観戦できるが、低学年の子は台にのっても塀が邪魔になって見えない。
身長差があるのに、同じ台を与えることは平等の概念である。
それに対して、3 のイラストは、大人が使っていた台を低学年の子にあげて高くしてあげている。
こうして、3人全員が観戦できる状態になる。
要するに、「平等と公平は、似ているようではあるが、明確に違うということ」を端的に表現しているのである。
すなわち「平等」とは、みんなが同じ条件で待遇されることであり、それはそれで大切ではあるが、イラストのように、人それぞれには違い(個性)があり、その違いを考慮せず、機械的に硬直した考えで「平等に同じ高さの踏み台を配る」と、野球の試合が見える人と見えない人が出てしまう。
一方、人それぞれの違い(個性)を認めて、互いに補完し合うことが「公平」の基本。
イラストで言えば、背の高い人は踏み台が無くても見えるのだから、自分の踏み台を見えない人に回すことによって全員が公平に観戦することが出来る。
7 このどの状態でも、3人とも野球観戦が誰でも出来る方法があります。
どんな方法か、考えてみましょう。
・壁をなくす
・壁を透明にする
・壁をもっと低くする
8 説明
イラストでは、壁そのものをなくしてしまう。
もしくはそこだけ透明アクリル版にしてしまう。
そうしてしまえば、誰でも観戦できるようになる。
社会は、こうした公正さを求めているのではないかと考える。
ある障害を取り除くという考えではなく、最初から障害が存在しないようにしておく。
難しいがそんな社会になれば多くの人が幸せになると思う。
子どもたちにはそうした社会を作っていってほしいと願う。
saitani
1 発問
生活の中で「これって不公平だよね。」と思うことはどんなときですか。
・年が上だからと言ってたくさんお年玉をもらう。
・お兄ちゃん、お姉ちゃんだからと言って、喧嘩をしたときに自分ばかり叱られる。
・いつも妹や弟ばかりがちやほやされる。
・バスケットボールをやると女子ばかりルールがあまい。
2 イラスト1(女子であることを理由に遊びに入れない)を見せる。
この状況を不公平だと思う人は〇、不公平ではないと思う人は×とノートに書きます。
挙手します。
そう考えた理由は何ですか。
・〇 多数
・男女を理由に遊びにいれないのはおかしいから。
・これは差別だから
・クラス遊びに仲間に入れないのはおかしいから
・× 少数
・べつに男子で遊んでもいい。女子も女子で遊べばいいこと。
・女子を遊ばなければいけないなんてルールはない。
2 イラスト2(車椅子のけんたに手加減する)
この状況を不公平だと思う人は〇、不公平ではないと思う人は×とノートに書きます。
挙手します。
そう考えた理由は何ですか。
・〇 少数
・たとえ車椅子でも同じように投げたりとったりすべき。
・おなじ仲間なら同じようにすべき
・相手が望んでいるのならそうすべき
・× 多数
・歩けないけんたさんは強いたまは受けられないから仕方ない
・けがをしても困る
・その子にあわせてあげるのが公平
3 イラスト3(給食の配膳)
この状況を不公平だと思う人は〇、不公平ではないと思う人は×とノートに書きます。
挙手します。
そう考えた理由は何ですか。
・〇 不公平だ
・人に合わせることができていない
・× 不公平ではない
・誰にも同じようにすることが公平だから
・ひいきや差別をしないことが公平だから
4 イラスト4(塾がある子が先に帰る)
・〇不公平だ
・紙芝居作りはみんなでやるべき
・人に頼むなんで無責任
・自分の都合で頼むのもいけない
・絵の上手さは関係ない
・×不公平ではない
・時間がある子がやればいい
・塾のあるのだからしかたない
5 子どもたちに問う。
「平等と公平の違いはなんですか?」
「班で話し合って、平等とは何で、公平とは何かを感がみてください。
正誤は別として。」
・平等とは誰にでも同じようにすることで、公平とはその場に応じて変えること。
・平等は誰でももっている権利で、公平とは平等を基本としながらもその子の事情を考慮すること。
・平等は機械的な対応で公平は柔軟な対応。
6 ここで有名なイラスト見せる。
1 現状
※父親・高学年姉・低学年男児の3人が壁越しに野球観戦している。
2 平等
※前期の3人が踏み台に乗って野球観戦。しかし、男児が見えていない。
3 公平
※父親の踏み台を取り除き、男児の踏み台を二段にして野球観戦が可能になっている。
7 この三つのイラスト中で一番望ましいのはどれですか。
一つ選んで、理由を発表します。
・3
・誰もが観戦できるようになっている。
・2番は平等だけど、困る人ができてしまう。
8 説明
大人と小学校高学年くらいの子と低学年の子が野球観戦をしているイラストである。
かれら3人の前には壁がある。
最初の1のイラスト。
踏み台等を使わずに、自分の身長のまま観戦をしている。
当然、二人の子どもは観戦できない。
これが平等。
2のイラスト。
3人の足元には平等に同じ高さの台があり、その上にのっている。
台にのることによって、大人と高学年の子供は観戦できるが、低学年の子は台にのっても塀が邪魔になって見えない。
身長差があるのに、同じ台を与えることは平等の概念である。
それに対して、3 のイラストは、大人が使っていた台を低学年の子にあげて高くしてあげている。
こうして、3人全員が観戦できる状態になる。
要するに、「平等と公平は、似ているようではあるが、明確に違うということ」を端的に表現しているのである。
すなわち「平等」とは、みんなが同じ条件で待遇されることであり、それはそれで大切ではあるが、イラストのように、人それぞれには違い(個性)があり、その違いを考慮せず、機械的に硬直した考えで「平等に同じ高さの踏み台を配る」と、野球の試合が見える人と見えない人が出てしまう。
一方、人それぞれの違い(個性)を認めて、互いに補完し合うことが「公平」の基本。
イラストで言えば、背の高い人は踏み台が無くても見えるのだから、自分の踏み台を見えない人に回すことによって全員が公平に観戦することが出来る。
7 このどの状態でも、3人とも野球観戦が誰でも出来る方法があります。
どんな方法か、考えてみましょう。
・壁をなくす
・壁を透明にする
・壁をもっと低くする
8 説明
イラストでは、壁そのものをなくしてしまう。
もしくはそこだけ透明アクリル版にしてしまう。
そうしてしまえば、誰でも観戦できるようになる。
社会は、こうした公正さを求めているのではないかと考える。
ある障害を取り除くという考えではなく、最初から障害が存在しないようにしておく。
難しいがそんな社会になれば多くの人が幸せになると思う。
子どもたちにはそうした社会を作っていってほしいと願う。
saitani