飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

学期の振り返り

2024年07月13日 00時23分10秒 | 学級経営
学校の多くは通知表を学期末に子どもたちに渡す。
通常は3学期制だと3回、2学期制だと2回渡すことになる。
通知表は公簿ではないので、廃止してないという学校もあるだろう。
考え方を変えれば、昔あったような単元別評価の方が保護者にとっては分かりやすいのかもしれない。
子どもが持ち帰る単元テストを点数だけではなく、誤答に注目したり、計算過程に注目した方が子どもの学習内容の習得状況は把握しやすいかもしれない。

通知表は文字通り、勉強の結果を通知するものである。
しかし、学校生活の多くは学習指導だけで成り立っているのはない。
人格の完成を目指している以上、勉強だけを教えていればいいと言うわけにはいかないだろう。
通知表の評価は学習のごく一部をきりとったに過ぎない評価である。
それ以外の頑張りも、評価して褒めてあげること大切なことだと思う。

きちんと挨拶ができること、呼ばれたらはっきりと返事ができること、靴や上履きをしっかりそろえられること、こういったことは大事なことだと私は考えている。
ただし、誤解をおそれず言えば、行動の表れ的な評価は不要だと考えている。
行動の表れの観点評価に客観性があるのだろうか。
正義感や責任感に優劣をつけられるのだろうか。
それは不可能だ。
評定すべき事でもないと思う。

そこで行動の様子を通知表とは別に評価することにして、担任時代は必ずしていた。
底には自己評価と担任の評価があり、この二者のギャップもまた、とても指導の参考になった。

学期の振り返り

評価の観点(※◎……たいへんよい 〇……よい △……できなかった)      〇学期 自分 先生
1 授業中、手をあげましたか(1日1回以上)
2 わからないとき、自分で聞きにいきましたか。(週1回程度)
3 勉強していることを、もっと調べたことがことがありますか。(5回以上)
4 ノートなどは、きちんとていねいに書きましたか。
5 あれこれ考えて、人からみればつまらないことだと思われるような考えでもしてみましたか。
6 つらいこともがまんして、できるまでがんばってみましたか。(3回以上)
7 きらいなこともがんばって、すきになったことがありますか。
8 「このことはまかせておけ」という、とくいなものがありますか。
9 作品・ノート・作文・日記などをきちんと提出しましたか。
10 テスト・問題のまちがいを必ずやり直してみましたか。
11 宿題はちゃんとやりましたか。(忘れても、学期に3回)
12 日記を毎回書けましたか。(忘れても月に1回)
13 計算カードを毎日やりましたか。(忘れても週に1回)
14 漢字練習を毎日やりましたか。(忘れても週に1回)
15 わからない人に教えたり、はげましたりしましたか。(5回以上)
16 授業中、おしゃべりや手いたずらをしませんでしたか。
17 教科書の何ページを開きなさいなどの指示をすぐにできましたか。
18 いろいろな本を読みましたか。(月に3冊以上)
19 チャイムですぐに席につき、勉強の用意(ノート教科書をあける)をしましたか。
20 たずねられたり、用をたのまれたとき、はきはきと答えることができましたか。
21 机の中、ロッカーの中は、整理整頓されていましたか。
22 給食着・うわぐつなどを忘れずに持ち帰りましたか。(忘れても学期1回)
23 そうじ中に、おしゃべりをしないでまじめにやりましたか。
24 作業や片付けを終わりまでやりましたか。
25 係の仕事をまじめにやりましたか。
26 先生方などに、あいさつがきちんとできましたか。
27 学級目標を意識して、行動できましたか。
28 休み時間の学級遊びに参加しましたか。委員会等で用事があるときは別。
29 教科書・ノートなどを忘れずに持ってきましたか。(忘れても学期3回)
30 前の自分とくらべて、努力するようになりましたか。

この観点を学期末に子どもたちに提示するのはなく、年度当初に知らせておく。
そのことによって教師が子どもたちのどこをみているのか。
どんな観点が重要と考えているのかを知らせることができる。
その観点を意識して子どもたちも学校生活を過ごす具体的な目標ができる。

saitani



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