飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

1年生国語 くっつきの「を」の教え方

2024年06月28日 05時00分00秒 | 国語科
1年生国語でくっつきの「を」を指導する。
通常はこういう「を」は上の言葉につくのですと教えるが、これでは不十分だ。
「を」が実際に上の言葉につくことを体感させながら授業をする必要がある。

子どもたちにタオルをみせて、「これはなんですか?」問う。
子どもたちは、「タオルです」と答える。
黒板に「たおる」と書く。

次にバケツを教卓において、手を入れてみる。
手を出すと、水が手から滴り落ちます。
子どもたちは「あっ、水が入っている」と言います。

タオルをバケツに中に入れます。
子どもたちに聞きます。
「先生は何をしましたか?」
「いれた」「ひたした」等を答える。

そこで黒板に次のように書く。

①    たおる
     いれた
「これでいいですね」と子どもたちに問う。
こどもたちは「へんだ」と言う。
どうして変なのかを問うと
「たおるをいれた」とならないとへんだと言う。
そこでカードに「を」という字を書いて見せる。
よみかたも「wo」であることを伝える。

「『たおるをいれた』となればいいのですね」と念をおして、「を」の字の書いてあるカードを次のようにはりつけた。

②    たおる
  (を)いれた

ここで教師が正確に読む。
「たおる」とよんで一息いれる。
そして、「をいれた」と一気に読む。
子どもたちは笑ったり、おかしいと言ったりする。
「どうなおせばいいですか。」
と問うと
「たおるをで区切って、いれたと読むの正しい」と言うだろう。
そこで子どもたちに正しい読み方を何人かにさせる。

そして、「を」のカードを「たおる」にくっつけた。

③    たおる(を)
     いれた

「このように『を』は、たおるにくっつくのですね。
 この『を』のことをくっつきの『を』と言います」と教える。

それでは練習問題です。

④    ほん
     よんだ

と黒板に書く。
「だ」を習っていない場合は、点で表示する。
黒板に「を」のカードを持って立つ。
「これも『を』をつけるんだよね」と言って、ゆっくりと黒板にはりつける。

⑤    ほん
  (を)よんだ

子どもたちは一斉に「ちがう」と言うだろう。
「さっきも間違ったよ」という子もいるだろう。
「じゃあ、どうすればいいの。
 直してくれる。」
子供にカードの位置をなおさせる。

⑥    ほん(を)
     よんだ

正しい読み方で何回か読ませる。

今度は大丈夫と言って次のように黒板に書く。

⑦    おか
  (の)うえ

「まったくしかたないなあ」と子どもたちも口々に言う。
「直してくれる人いますか」と言う。
子供に直させる。

⑧    おか(の)
     うえ

何回か正しい読み方で読む。

ではこれはどうですか。


⑨    はる
  (の)あめ

こどもに直させて、正しい読み方で読む。
「これも、くっつきです。
 くっつきの『の』と言います」と教える。

さらに念のために、「はる のあめ」と縦書きで黒板に書く。
これも違うと言って子どもたちは直すだろう。

⑩   はるの あめ

ノートに「はるの あめ」と正しくかいてもってきなさい。
かけた子からひとりひとりもってこさせる。
「はるの あめ」と「の」の位置と1字あけを正しくかけていることを点検する。

合格をもらった子は、今日勉強したくっつきの字を使った文字を同じように正しくノートに書く。

saitani

この記事についてブログを書く
« 社会科おける経験と記号資料 | トップ | 指示は四つで1セット »

国語科」カテゴリの最新記事