
登山家・田部井淳子さんが、この本の中に書いています。
「歩けるうちは歩いておく。生きているうちは一分一秒でも楽しく、やりたいことをやって生きぬけたい」
腹膜ガンで抗がん剤治療を受け、治療が一段落し退院したあと最初に近くの山に登ったことを次のように記しています。
「急坂では足も上がらず息も切れる。休み休み登り、何度も休み、その都度深呼吸し、
自分の手で自分の足を持ち上げるようにしながら歩いて頂上に立った。
何度も見た風景なのに『また来られた、またこの頂上に立てた。大丈夫だ、歩ける』という思いでいっぱいだった。」と。
私も田部井さんと同じような心境になってきている。
去年から始めたばかりの山登りも、いつまでできるのだろうか?
でも「とにかく今を楽しみたい。山の計画を立てる、そして登れた」という実感を喜びたい。
来年はわからないけれど、今年はまだ色々な山に行けそうな気がする。
「今年はどこに登るか」と話していた中で、子に「ジャンダルムだけは行かないで」と言われた。
大丈夫です、自分の登山レベルはわかっています。
岩がカタカタと動く音が聞こえるようなところには登りませんから。