Paul Baillyさんが作ったバイオリンは
最近のバイオリン事情を知らないので
正直、どれほどの価値があるのかわかりません。
20年ぐらい前は、量産品のコリン・メゾンが 80~150万円でしたので
160~300万円ぐらいなのでは? というのが感覚です。
(どなたか、ご存じなら教えてほしいです)
Paul Baillyさんも 晩年は、工房で量産楽器を製造販売していたようですので
1900年代の楽器は、すこし評価が下がるかも知れません
宮地楽器の山本さんによれば、
Paul Baillyさんよりも 跡を継いだ
娘の Jenny Bailly さんの方が
女性製作者としての 先鋒を切った方の一人ということと
楽器も良い楽器が多く
評価も高い とのことでした
今回のおフランスの楽器は
製作者で選んだのではなく、
「見た目」と「100年以上経過」の2つの理由です。
誰が作った物でも、見た感じよければ 良し でした。
私の目には、典型的な フランスの楽器に見えました。
ニス、スクロール、隆起、楽器の持つ雰囲気 全てが
「おフランスざんす」と語りかけていくれていました
楽器の状態ですが
表板に3箇所(F字孔にかけて)割れがあり 修理のしています
修理はあまり上手とは言えません、すぐ修理の跡がわかります
また、ランパルさんの鑑定書が作られて以降
写真を確認する限り
ペグの位置が変えられており(ブッシングして、従来とは別の場所に孔をあけ、ペグを通している)
ネックも弦長の調整を目的に 指し直しがされています
過去に、手の小さい人がオーナーになり、
弦長を短くした場合、継ネックをすることが多いので
おそらく、オリジナルの状態から、少し伸ばしたのだと思います
(↓こんな感じにネックを伸ばしています、木を継いでいるのわかりますか?)
ネックの処理は古い楽器にはよくあることで、気にならないのですが
ペグ位置は、「なぜ? 気にいらなかったのかな????」とクエスチョンです
欧州にある工房の駒がついていたので、きっとそこの作業でしょう。
初めての (そこそこ)古い楽器なので
ブログに思いでとしての記録をつけながら
進めていきたいと思います。