8月発行の流通専門誌は読みごたえあります-1
いま書店に並んでいる,8月発行の流通専門誌各誌は,「流通のいま」を知るうえでの,タイムリーな話題,情報が満載で読み応えがあります。特に「激流」9月号の記事は抜群です。その理由と,おすすめの記事を,順を追って紹介します。
ここで取り上げを流通専門誌は,次の4冊です。
1 「激流 9月号」 国際商業出版
2 「販売革新 8月号」 商業界
3 「商業界 9月号」 商業界
4 「ChainStoreAge 」 ダイヤモンド社
1 「激流 9月号」 国際商業出版
2 「販売革新 8月号」 商業界
3 「商業界 9月号」 商業界
4 「ChainStoreAge 」 ダイヤモンド社
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人口減少・高齢化,大震災という歴史的事象が重なり,日本経済は大きなパラダイム(分析の枠組み)の転換期にあります。これを受けて,流通業界激変の兆しが見られます。その動きは「平成の流通革新」といっても,決して大げさではありません。
人口減少・高齢化,大震災という歴史的事象が重なり,日本経済は大きなパラダイム(分析の枠組み)の転換期にあります。これを受けて,流通業界激変の兆しが見られます。その動きは「平成の流通革新」といっても,決して大げさではありません。
流通業界を取り巻くマクロ環境面では,経済規模の縮小,高齢化時代の本格化といった時代変化,さらに3・11東日本大震災と東電福島第一原発事故が契機となり,①環境や人とのつながりを重視する生活態度をもつ消費者の出現,②己を捨て他利を優先する,さらには弱者をいたわるという,世のための消費」といった,社会的な意味を考えての買い物行動,さらには③低価格商品を追い求める風潮が薄れ,「脱安さ追求」のといった買い物行動の変化があげられます。
流通業界の内部構造にかかわるミクロ要因としては,①「三菱商事系列の食品問屋4社の経営統合」,「アークス(札幌)と「ユニバース」(八戸市)の津軽越えの合流に見られる業界再編の動き,②しまむら,トライアルカンパニー,サンキュードラッグ,・・・・とニューリーダー登場にみられる経営者層の世代交代の動き,③コンビニエンスストア業界に見られるセブン-イレブン独走の気配,そして④広域からの集客を狙う大型店主義から,小型店舗を核としての密度,狭商圏経営への転換の4つがあげられます
このような時代にあって,「激流」9月号の特集,“気なるニュースの舞台裏”は,時節にあったタイムリーな企画です。“流通のいま”を知るうえで役立ちます。特に目をひく記事は,◇セブン&アイとイオン,グループ特性を映し出すPB開発の変化球,◇イオンとイトーヨーカ堂対極の農業参入が目指す到達点,そしてこの記事とも関連する,◇生協と農協の生みの親「賀川豊彦」の思想です。
また,流通外資の内幕を垣間見る読み物として,◇西友野田氏,突然の退社の「なぜ」を紐解く,は,出色のレポートです。6月20日付の西友CEO(最高経営責任者)野田氏の突然の退社。そして退任当日,野田氏の姿はもう西友にはなく,以来,氏を見かけた人はいないという・・・・。異常ともいえる事態の「ナゼ」は,本誌をお読みいただきたい。
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Chain Store Age http://www.diamond-friedman.co.jp/dfco/magazine/csa/ |