・ノムさんの歩んだ道に咲いた月見草の子どもたち。「野村再生工場」のオールスター選手を総まとめ
出典:デイリーニュースオンライン / 2016年12月27日 16時5分
野村克也氏(元南海ほか)といえば,選手としては戦後初の三冠王に輝いたほか,歴代2位の本塁打記録(657本)を持ち,監督としても4球団を指揮して3度の日本一になるなど輝かしい経歴を誇る大スターだ。
野村氏が采配をふるった各球団では,移籍やコンバート,助言などによってブレイクや復活を遂げた選手たちを数多く輩出。そんな「野村再生工場の傑作」とも言うべき選手たちを紹介しよう。
■南海監督時代(1970年~1977年)
江本孟紀: 東映(現日本ハム)から移籍してきた1972年,野村監督はプロ未勝利だった江本孟紀に期待を込めて背番号16を与えた。発奮した江本は同年に背番号と同じ16勝を挙げた。
山内新一: 巨人から移籍してきた1973年,野村監督の助言によりスピードよりコントロールを重視した技巧派に転向。いきなり20勝を挙げてリーグ優勝に貢献した。
江夏豊: 阪神から移籍2年目の1977年,野村監督の「野球界に革命を起こそう」という口説き文句で,当時は地位が低かったリリーフ投手へと転向。現在の投手分業制の礎を築いた。
■ヤクルト監督時代(1990年~1998年)
飯田哲也: 元々は捕手での入団だったが,野村監督の指示で外野手へ転向。1991年から7年連続してゴールデン・グラブ賞を受賞した。
田畑一也: 1996年にダイエー(現ソフトバンク)から移籍。ダイエー時代は2勝しかしていなかったが,2年連続で2ケタ勝利をマーク。人呼んで「野村再生工場の最高傑作」。
小早川毅彦: 広島から戦力外通告を受けてヤクルトに移籍した1997年,開幕戦で巨人のエース・斎藤雅樹から3打席連続本塁打を放ち,リーグ優勝への勢いをつけた。
※ヤクルトなどで活躍した元プロ野球選手の副島孔太氏(42)が12月11日に放送されたTBS「爆報!THEフライデー」(金曜後7・00)に出演。学習塾,野球塾経営に励む生活を明かした。
現役時代はヤクルトで2度の日本一に貢献したものの,30歳で引退。その後生きる目標を失ったこともあったが,ある時恩師の野村克也氏(81)の教え「人生ー野球=0の人間になるな」に触発され一念発起。1000万円を借り,昨年2月に学習塾をオープンさせた。
野球だけでなく進学校としても名門の神奈川・桐蔭学園出身の副島氏は「野球だけじゃなくて勉強もしたことが僕の財産」と自負を口にする。恩師ばりに生徒のデータを活用し,開業1年で学習塾の生徒数は50人を超えたという。さらに今年7月には野球塾も開校。文武両道で「野村の教え」を生かす日々を送っている。
■阪神監督時代(1999年~2001年)
遠山奬志: ロッテから阪神に復帰2年目の1999年,野村監督の助言でシュートを取り入れて中継ぎで活躍。カモにしていた松井秀喜(当時巨人)に「顔も見たくない」と言わしめた。
伊藤敦規: 横浜から戦力外通告を受け,阪神に移籍。野村監督時代の2000年,37歳にしてリーグ最多の71試合登板を果たす。
■楽天監督時代(2006年~2009年)
鉄平: 中日から移籍してきた2006年,1年目から打率.303をマーク。2009年には首位打者を獲得し,球団史上初のCS進出に貢献した。
山崎武司: オリックスから移籍3年目の2007年,野村監督のもとで培った「配球の読み」が花開き,本塁打王と打点王の二冠に輝く。その後も楽天の主将としてチームを牽引した。
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野村の遺言
価格1,512円
ノムさんこと野村克也さんが,「 野村の遺言 」を上梓された。この本を書かれたいきさつ,氏の思いを「本の窓 11月号」(小学館発行)で,次のように綴っている。
なぜ、遺言をのか
ともに戦った戦友が次々と鬼籍に入るなか、いまのプロ野球界に言うべきことを遺しておくのも義務だと考え、私の専門と言えるキャッチャーについて記してみた。
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捕手論を書こうと思ったのには理由がある。「プロ野球のレベルが低下しているのではないか?」 近年、そう感じることが多い。選手個々の運動能力やパワー、技術はわれわれの時代より進化している。にもかかわらず、私にはそのように感じられてならないのである。一球ごとに変わる状況や選手・ベンチの心理を観察・洞察し、最善の作戦を選択して実行する -- そこに野球の本質はある。すなわち、投げて打って走るだけのスポーツではない。だからこそ弱者でも強者を倒すことができる。野球は「頭のスポーツ」なのだ。
ところが、いまのプロ野球は、ただ力いっぱい投げ、打ち、走っているだけ。それが 「力対力の勝負」だと信じて誰も疑わない。だが、そこに生じるのは投げ損じ、打ち損じの結果に過ぎない。だから、戦力の優劣がそのまま勝敗に表れてしまう。そのことが私をして「レベルが低下している」と感じせしめるのである。
(本の窓 11月号 p6)
◆もはや言い遺すことはない
本書『野村の遺言』 で私は、「キャッチャーとは何か」「名捕手の条件とは何か」ということからはじまって、配球の狙いや組み立て方、強打者の攻略法、さらにはプロとしての心構えまで、半世紀以上にわたってキャッチャーについて考えてきたこと、実践してきたこと、教えてきたことを、具体的なエピソードも交えながらあますことなく述べたつもりである。先に述べた通り、キャッチャーは監督の分身と言っても過言ではないから、一種のリーダー論、組織論としても読めるのではないかと思う。これでキャッチャーに関しては、もはや言い遺すことはない--そう考えている。
(本の窓 11月号 p7)
野村克也(のむら・かつや)
1935年京都府生まれ。南海ホークスで戦後初の三冠王。通算成績2901安打、657本塁打、1988打点、打率 277。90~98年ヤクルトスワローズ監督でリーグ優勝4回(日本シリーズ優勝3回)。その後阪神タイガース、東北楽天ゴールデンイーグルス監督を歴任。
著書に『野村ノート』『名選手にドラマあり 脳裏に焼き付くあのシーン』など多数。
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