新型コロナウイルスの影響で苦境に立たされている観光業界を支援する政府の旅行需要喚起策「Go Toトラベル」事業が、22日始まった。予算規模約1兆3500億円の大型事業だが,政府が直前に東京除外やキャンセル料の補償を決めるなど混乱は続いている。さらに,大都市を中心に感染再拡大の懸念が強まっており,多くの人たちは戸惑いながら初日を迎えた。
▼7月23日16時現在 「 新たに確認された感染者数(NHKまとめ)」
23日,国内では新たに980人の新型コロナウイルス感染者が確認された。1日当たりの感染者は前日の795人を大きく上回り,2日連続で過去最多を更新した。このうち,東京都は366人と最多を大幅に更新。愛知県(97人),福岡県(66人),埼玉県(64人)などでも最多の感染者が確認された。
*イラストの出所: https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/?utm_int=detail_contents_news-link_001
「GoTo」始動---
新型コロナウイルスの感染確認が再び増える中,22日に始まった政府の観光支援事業「Go To トラベル」。直前まで制度設計が迷走し,豪雨被害も重なった。報道によると,九州の観光地では,初日の人出に大きな変化は見られなかった。西日本新聞電子版によると,感染者が3日続けて20人を超えた福岡市の高島宗一郎市長は22日の会見で「福岡市はサービス業に支えられている」として「来客は大歓迎。ただし感染対策が前提だ」。北九州市の北橋健治市長は「コンセプトには期待する。感染に注意を払って行動してほしい」と語った。熊本市の大西一史市長は大都市での感染拡大を踏まえ「県内で行ったことのないエリアや、例えば被災地へボランティアに行くような『Go To近場』でいいと思う。全国的な感染状況が収まれば段階的に広げていくのが望ましいのではないか」と語った。
>>>福岡県 太宰府天満宮
昨日(22日)から,観光需要の喚起策,「Go Toトラベル」が22日から始まった。年間平均で960万人が訪れる観光客に人気の福岡県の太宰府天満宮では,例年の祝日に比べると訪れる人が少ない状況となっている。
>>>大分県 別府温泉
西日本新聞電子版によると,別府温泉(大分県別府市)のリゾート旅館には問い合わせが毎日20件以上ある。だが九州地区の事業者向け説明会は26日のため「回答できない状態」で,今の予約客は「ほとんどGo Toとは関係がない」のが実態だ。別府温泉杉乃井ホテルはコロナ対策で稼働客室は約半分。「4連休は上限いっぱいの予約状況。Go Toで予約が急増したことはない」という。
長崎県佐世保市のハウステンボスは「日本一広いテーマパーク」とうたい誘客の起爆剤として期待したが,感染再拡大で「積極的には来園を呼び掛けられない。園で感染者を出さないことが大事だ」(広報),とする。