和牛オーナー制度で資金を集め、民事再生法適用を申請した安愚楽(あぐら)牧場(栃木県)について,東京地裁は9月6日,再生手続き開始の決定をした。再生手続きの申立書によると,負債総額は約4330億円。大部分は全国の出資者約7万3千人への負債で計約4207億円に上る。
地域別で預託農家が最も多いのは北海道の136戸(計約2万7200頭)で、九州(沖縄県を除く)121戸(計約2万7700頭)▽東北51戸(計約7500頭)--など。総飼養頭数の種別は、繁殖牛約6万6600頭(国内の頭数の約10%)▽肥育牛約5万1500頭(同約6%)--など。
安愚楽牧場が,これまで経営が持続してきたのは,曲がりなりにも牛を飼育する実態があったからである。
各地の農家が経営する預託牧場(契約牧場)には飼養を再委託した繁殖牛100頭あたり95頭の子牛の提供を求め,まずまずの実績をあげていたようだ。だが,職員の経験不足が原因で直営牧場で集中管理する子牛が死亡するケースが頻発し,子牛買い取りを通じて母牛(繁殖牛)のオーナー(投資家)に利益を還元するというビジネスモデルは行き詰まった
農林水産省が8月10日に愚楽牧場から聞き取り調査したところ,,預託農家は計346戸で飼養頭数は計約7万3500頭,38の直営牧場を含めた総飼養頭数は約14万5100頭だった。
農水省の調査に「子牛」,または食肉用として出荷することを予定している「肥育牛」と回答した牛のうちメスも加えて,オーナー向けの繁殖牛頭数の規模をかろうじて維持したのが実情であった。
この原因は職員の経験不足からくる繁殖の失敗による。優秀な牧場であれば,10頭の繁殖牛から年間10頭の子牛が生まれる。だが,安愚楽牧場の実績はこれを大幅に下回る。子牛が計画通りに生まれないか,生まれても生育途中に病気などで死んでしまう事故率が高いことから,農水省調査で判明した子牛頭数は,6万7千頭の繁殖牛の半分以下のわずか2万7千頭であった。
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