高齢化の進行,そして過疎化著しい人口2万6千人のまちあって,千客万来の「A-Zスーパーセンターあくね」を,授業で取り上げたのは,同社を通じて商売繁盛の秘訣を知ることではありません。
私のねらいは,「A-Zスーパーセンターあくね」の千客万来の裏側にあり、地域の経済の疲弊の実態を学生に知ってもらうことにありました。学生の多くは,卒業後は県外にでることなく,鹿児島県内での就職を望んでいます。そこで次代の鹿児島を担う学生達に「このままでは鹿児島の持続的発展は望めない。こうしちゃ,おられん」との危機感と気概を学生に持ってもらういたかったのです。
学生から提出のレポートの文面から,現状への危機感は十分に読み取れることから,「私の目論見は達成できた」,とのささやかな充実感を味わっています。学生が認識した問題点と危機感を,以下に示します。
◆高齢化,過疎化著しいとの現状認識
・3人に一人が65歳以上という鹿児島の人口構成
・一人暮らしの高齢者が,年々,増えているという状況
・特に,郊外の山あいで単身世帯が増えている
◆核家族化の進行
・一人暮らしの高齢者世帯が増える一方での核家族化の進行
・高齢者の単身世帯が増える一方で,夫婦と子どもだけという核家族化が進んでいる
◆朝市にかいまみる商店街の実情
中央駅前の朝市,鹿児島駅の朝市の両方の店で話を聞いたが,皆「後継者がいない」とい口をそろえて言う。「後継者を得るためにどんな活動をしているか」と問うと,何かをしている訳けではないらしい。このままでは,朝市は消えていく以外はないと思われる。第三者によってのみ,朝市は変革されるだろう。
▼集中講義-バックナンバー
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