天候不順のせいか今年は「ダニ」に翻弄されています。
ナスは手当が遅れて全滅、トマトやイチゴ、キウリも被害を受けています。
「ダニ太郎」や「オルトラン」等の薬剤はありますが、使いたく在りません。
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ボームセンターの園芸コーナーで模索していたところアース製薬から販売されて居る「ロハピ」と云う殺虫殺菌剤と「やさお酢」と云う防除剤を見つけて買ってきました。
夫々1リットル入りで968円(税込)、共に食品原料で作られており、あらゆる虫の退治と「うどんこ病、灰カビ病」等に効果があるように表示されています。
使用回数制限もありませんし、2,3日おきに2週間程度噴霧するだけで増殖を1ヶ月程度抑える事が出来ると記載されていましたので、精力的に噴霧しました。
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既に「葉ダニ」被害が出ていましたので「ロハピ」を中心に噴霧開始、「トマト」、「ナス」、「キウリ」、「ピーマン」、「パプリカ」、「大葉」、「ズッキーニ」等に積極的に噴霧していたら、あっという間にボトルがからになってしまいました。
1リットル約千円の農薬・防除剤ですので「食べる直前まで、無制限に使用可能」の言葉に乗せられ、使っていたら「農薬代」の下になってしまいます。
早急に対策を立てなくてはと思い、先ずはネットで「アース製薬」を検索、「農薬抄録」等の資料を入手しました。
《やさお酢の成分》
◎原材料/酢酸、甘味料(キシリトール)、調味料(アミノ酸)、乳化剤
◎有効成分/酢酸(酸度0.25%)
とありましたので、早速自己流で作ってみました。
◎原材料/穀物酢(ミツカン酢)500ml、酸度4.2%/869円
キシリトール 10㌘/90円(250㌘入り750円)
調味料(味の素)20㌘/63円(100㌘入り314円)
乳化剤(グリセリン)20㎖/39円(500㎖入り973円
水道水450㎖
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此れで1000㎖の原液が出来ましたので、空になった「やさお酢」のボトルに水道水を1000㎖入れて、酸度0.25%になるように原液を注入して完成です。
これは「やさい防除酢」と名付けて防除に使用します。(タンクの表示ラベルの配合が若干違っていますがご容赦下さい。)
原液原価が1、061円/1000㎖で20~25㎖を希釈して使ったとした場合、ボトルあたり26円程度となり、これなら存分に防除として使えると思います。
《ロハピの成分》
アース製薬が発表している「農薬抄録」に依れば、「カプリン酸グリセリル(殺虫殺菌剤)」となっており、抄録の各所に企業秘密を意識してか、虫食い(空白)のところが在るが要は成分として次のとおり記されています。
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◎成分/カプリン酸グリセリル(デカン酸グリセリル)/0.050%
水・界面活性剤等/99.95%
1000㎖の殆どが水で僅かに「カプリン酸グリセリル」が入っているが、これは水に溶けないので乳化剤が必要だと云う事です。
Web上では「カプリン酸グリセリル」はヤシ油で此れを乳化させるのに「卵黄」を使って「ロハピ」もどきを作っていた方がいます。
しかし、卵黄では腐敗する恐れがあり保存に適さないと思われるので、「乳化剤」を探さなくてはなりません。
「ヤシ油」はグリセリンでは乳化しないと報告されていたので、然らば「卵黄」の主成分である「卵黄レシチン」が乳化させている(マヨネーズ作りと同じ)のだと考え「卵黄レシチン」が入手出来ないので代わりに「ヒマワリ液体レシチン」が売られていたので、早速注文しました。
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ヤシ油は「日清オイリオMCTオイル」を使ってみます。
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この殺虫殺菌剤は害虫の気門を塞く作用に加え、「うどんこ病」の分生子の収縮・発芽阻止や菌糸の成長抑制・細胞膜の破壊により殺虫殺菌効果が生じると考えられています。
「ヒマワリ液体レシチン」で「日清オイリオMCTオイル」を乳化できると、とても安価に作る事ができます。
◎原材料/「日清オイリオMCTオイル」0.5㌘/5円(90㌘/869円)
乳化剤(ヒマワリ液体レシチン)3㎖/13円(473㎖入り2、096円)
水道水997㎖
原液原価が18円/1000㎖程度となり、これならダニ撲滅のため強力な武器となりますね。
しかし、「乳化剤(ヒマワリ液体レシチン)」が米国からの輸入品になるため到着後実験をしなくてはならず、現在のところアース製薬から補充用を買わなくてはなりません。
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乳化剤(ヒマワリ液体レシチン)」が米国から到着して、乳化試験を行いましたら、また報告させて戴きます。(つづく)