(写真)増税は負債や社会保障費の問題のために重要だと語る野田首相
日本の衆議院は物議を醸している野田首相の消費税の倍増計画を承認しましたが、投票は与党内で深い溝を作りました。
NHKの報道によれば、57人の与党議員が法案に反対しました。
その中には党の創設者である小沢一郎氏がいます。彼は新党を作るのではないかと思われています。
他にも彼に続く人がいれば、野田首相は選挙を余儀なくされるかもしれません。
野田首相は、2015年までに税金が5%から10%に倍増すれば日本の公的債務を削減し高騰する社会福祉費に充てる重要財源になると言います。
2大野党が法案を支持しました。法制化するまでには参議院を通過しなければなりませんが野党との交渉により可能だと思われています。
投票の前に、野田首相は支持を求めました。「この改革は私達世代のためだけではなく私達の未来のためのものでもあるのです。」と彼は議会への最後の呼びかけをしました。
物議を醸している増税法は、363対96の票差で通過しましたが、議員達の間には意見の相違と行き詰まり状態がより高まりました。
内閣は2月に法案の概要を承認しましたが、それ以来交渉は行き詰まっていました。
野田首相は、消費増税は日本の財政危機の緩和に役立ち老齢化する人口に対応するのに重要だと言います。
日本は、人口の40%が2060年までに退職年齢になります。つまり、はるかに少ない現役労働者がはるかに多い退職者を支えることになります。
過去に数人の総理大臣が消費税の増税を議題にしてきましたが、国民に不人気なことが分りました。
首相の増税案に反対してきた小沢氏は、民主党内で最大の派閥を率いるベテラン政治家です。
彼は、4月に、長期にわたる政治資金スキャンダルの告訴が取り下げられました。
もし54人かそれ以上の議員が小沢氏に従って民主党を離党すれば、野田首相は衆議院で少数派になり早期の選挙を余儀なくされるかもしれません。
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さっそく今日の議決についてのBBCネット記事です。小沢氏は常に何かにつけ話題の中心人物になりますね。これからの日本のマスコミは彼の追っかけで忙しくなることでしょう。それにしても肝心の野田首相はこれからどうなるのでしょうか。