働き方改革関連法ノート

労働政策審議会(厚生労働大臣諮問機関)や厚生労働省労働基準局などが開催する検討会の資料・議事録に関する雑記帳

つながらない権利と水町勇一郎「労働基準関係法制研究会」構成員

2024年04月01日 | つながらない権利
厚労省「労働基準関係法制研究会」第5回資料3「これまでの論点とご意見について」(10頁)には「諸外国におけるつながらない権利については、義務化するのではなく、労使で話し合いをするという制度設計がなされている。労契法上でデフォルトルールを定める方法もあり、労働基準法と労働契約法の接続の問題で議論されるべき」と第2回研究会でのメンバー(構成員)意見として記載されています。

第5回資料3「これまでの論点とご意見について」(PDF)

「労働基準関係法制研究会」第5回資料3における「つながらない権利」をめぐる発言は水町勇一郎構成員の発言だと推察します。なぜなら、第14回「新しい時代の働き方に関する研究会」(2023年9月23日開催)で水町構成員が同様の発言をしています。

第14回「新しい時代の働き方に関する研究会」での水町勇一郎構成員の発言については、私の次のブログ記事の赤字箇所を読んでください。

新しい時代の働き方に関する研究会 水町勇一郎構成員発言は重要だから議事録から抜粋(働き方改革関連法ノート)



*写真は第5回「労働基準関係法制研究会」開始前の様子<アドバンスニュースより>

追記:「つながらない権利」法制化をもう期待してはいけない
厚生労働省「労働基準関係法制研究会」の第5回研究会は先月(2024年3月)26日に開催されましたが、その資料「これまでの論点とご意見について」には「つながらない権利」(Right to Disconnect)は「労契法(労働契約法)上でデフォルトルールを定める方法もあり、労働基準法と労働契約法の接続の問題で議論されるべき」と、第2回研究会でのメンバー(構成員)意見として記載されています。

しかし、今日(2024年4月23日)開催の厚生労働省「労働基準関係法制研究会」第6回研究会の資料「労働基準関係法制研究会 これまでの議論の整理」には「つながらない権利」といった言葉は完全に消えていました。これは「つながらない権利」法制化を日本の厚生労働省に「もう期待してはいけない」ということなのでしょう。

労働基準関係法制研究会 これまでの議論の整理(PDF)

佐藤大輝氏は『マネー現代』(2024年4月23日)の記事の中で「制度改革が不要とは思わない上で、取り急ぎの対策としては老若男女問わず、働く人すべてが「自他のつながらない権利」を尊重していく。この意識改革を地道にやっていくのが現実解になるのではないか」と述べていますが、法制化されていないとしても、まさに自他の「つながらない権利」を尊重していくしかないでしょう。

怒りとストレスで携帯電話を投げつける会社員続出…「つながらない権利」を軽視してきた会社を待つ「ヤバい末路」(マネー現代)


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