金を握って喜ぶザキをエレベーターに乗せて、俺は1211号室に戻った。部屋の中に入ると、平井が松と向かい合わせに椅子に座っていた。俺はゆっくりと近づき、思いっきり平井を蹴り倒した。
「お前、この状況でよう椅子に座ってゆっくりしとききるのー。正座じゃ正座!椅子に座って落ち着くんは100年早いわ!」
もんどりうって倒れた平井を踏みつけて、俺は松に振り返った。
「どうするよ、これから」
松は深く溜息をついた。そしてゆっくりと口を開いた。
「いずれにせよ、これでこっちが動きよるんが向こうにも完璧に分かったやろうけ、何かしらアクションがあるやろ。しばらく状況見らなしょうがないやろ」
今回ばかりは俺が平井をいたぶっても松は何も言わなかった。そんな松に平井はなおも懇願の目を向けていた。それがまた俺を苛立たせた。全ての用事をほたってここにいるのも今日で終わりのはずだったのに、それもこれもコイツ等詐欺師達のせいだ。そう思うと無性に腹が立った。
「お前、この状況でよう椅子に座ってゆっくりしとききるのー。正座じゃ正座!椅子に座って落ち着くんは100年早いわ!」
もんどりうって倒れた平井を踏みつけて、俺は松に振り返った。
「どうするよ、これから」
松は深く溜息をついた。そしてゆっくりと口を開いた。
「いずれにせよ、これでこっちが動きよるんが向こうにも完璧に分かったやろうけ、何かしらアクションがあるやろ。しばらく状況見らなしょうがないやろ」
今回ばかりは俺が平井をいたぶっても松は何も言わなかった。そんな松に平井はなおも懇願の目を向けていた。それがまた俺を苛立たせた。全ての用事をほたってここにいるのも今日で終わりのはずだったのに、それもこれもコイツ等詐欺師達のせいだ。そう思うと無性に腹が立った。