黒沢永紀オフィシャルブログ(旧・廃墟徒然草)

産業遺産と建築、廃墟、時空旅行、都市のほころびや不思議な景観、ノスタルジックな街角など、歴史的“感考”地を読み解く

池島炭鉱:鉱業所病院

2017-06-18 23:11:33 | 池島炭鉱
第二の軍艦島といわれる、
軍艦島と同じ長崎市にある炭鉱跡<池島>の全貌をまとめた、
『池島全景 離島の《異空間》』(三才ブックス)の発売記念として、
書籍に収録できなかった池島を、シリーズでお送りしたいと思います。

池島鉱業所病院は、池島炭鉱が営業を開始した、
1959年(昭和34)に開業した総合病院。
1964年(昭和39)に現存するRC2階建ての建屋に改築され
以降閉山まで、池島の島民の健康を守った、
会社が運営する病院でした。
RC2階建ての建屋内には、ベッド数51床をはじめ、
外科から内科、小児科から歯科まで、
現代の総合病院と比べても、遜色のない充実の病院です。

池島炭鉱/鉱業所病院

書籍『池島全景』内に掲載した病室は、
ベッドが綺麗に並ぶ光景ですが、
病室によってはシーツ等の処理が適当で、
暗がりで見ると、ちょっとビックリする病室もあったり。





池島炭鉱/鉱業所病院

診察室にはカルテをはじめ、多くの書類も残っていて、
さらに室内や調度が綺麗なため、
掃除をすればすぐにでも使えるような印象です。





池島炭鉱/鉱業所病院

2002年春のカレンダーが残っているということは、
閉山後もしばらくは運営されていたのでしょう。
現在では、裏手にある小さな診療所が、
長崎市によって運営されています。





池島炭鉱/鉱業所病院

院内に残されていた雑誌のグラビア。
最近ではあまり見かけなくなりましたが、
まだ活動はされているようですね。
孤独のグルメseason6の長崎飯店の回に、
若女将役で出演されていたのが記憶に新しいです。





池島炭鉱/鉱業所病院

診察準備室に残っていたVHSビデオ。
そりゃあ、確かに病院ですが。。。(^◇^;)


“第二の軍艦島”といわれる、九州最後の炭鉱のあった池島の全貌を、
12年以上の取材と400枚超の写真で紹介する国内初の池島本。
『池島全景 離島の《異空間》』絶賛発売中!!



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