業務&ITコンサルタントのひとり言

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壊れたニッポンを治す為の処方箋#3:1{トヨタ、過去最高益の純利益4兆円」から見る問題点

2024年02月11日 09時22分10秒 | 社会全般
トヨタ自動車が、過去最高益の4兆円もの純利益を得たとの報道が有った。これは良い事ではあるが、悪い面もある。その悪い面とは、トヨタの利益は下請けから搾取した利益とも言える事にある。

デンソーなどの一次下請けや、二次下請け辺りまでは十分な利益を出しているだろうが、それ以下の下請けや、製造設備などを納入している企業の中には、十分な利益を出せていない企業も少なくない。その理由は、トヨタグループからのキツイ値下げ要望が原因である。

例えば、4兆円の内、2兆円をトヨタグループと取引している中小企業からの搾取だとする。これらの中小企業に1000万円を還元すべきだとすると、20万社に還元出来る計算になる(桁数が間違っていないと思うが...)。巨万の利益を得ているのは、トヨタだけでなく、トヨタの一時下請けであるデンソーなども、巨万の富を得ている。総額は幾らになるのだろうか?トヨタグループ全体では、20万社よりもっと多くの中小製造業社に還元できるであろう。

多くの中小製造業は、1000万の利益を得られれば、従業員への還元を出来るだろうし、または設備投資の足しにも出来る。因みに、全国には約60万社の中小製造業があると云われている。この20万社は全体の三分の一に当たる。トヨタが責任を持つ対象としては、十二分であろう。

現在の中小製造業では、改善・改革の余地は沢山ある。改善・改革する事で、より多くの利益を得られる事も多い。しかしトヨタは自社の過去最高に一喜一憂するのではなく、多くの中小製造業からの搾取から成り立っている事を今一度知る必要がある。
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