業務&ITコンサルタントのひとり言

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壊れたニッポンを治す為の処方箋#3:11日の日経:「スーパーで増える特売」の問題点

2024年02月25日 10時12分48秒 | 社会全般
2月10日に「スーパーで増える特売」と云う記事があった。物価が上がらず、給料が上がらない原因の片棒を担いでいるのがスーパーなどの小売りなのだが、まだこの問題点を分かっていない様である。その裏では収入が伸びない生産者が居るのだが...。

特売で、消費者である我々は大変助かっている。それは有難い事ではあるが、その裏では収入が伸びない生産者が居る事を忘れてはいけない。この特売などによって、消費者より安いモノを求める習慣が定着し、物価が上がらない社会が出来上がってしまった。この現象は、小売りの世界だけではなく、会社間の取引でも発生している。

これについて、3つの問題点を指摘したい。
1.モノの価値を分からないバイヤーや調達担当者:日本には、残念ながらモノの価値を分かっていない人が多い。価値を理解していない為、どんなモノでも安く買い叩く事が正しいと考えている人が少なからず居る。この典型的な例が、昭和から平成の日本人は、日本の良い文化を躊躇なく捨ててきた。古い日本の家屋を壊し、日本の芸術文化を継承して来なかった。この様な人達は、質の悪い外国製品と比較し、あくまで価格のみの比較をする事で買い叩いている。この傾向は少しづつ変わってきていおり、特に外国人によって日本製品の真の価値にスポットライトが当たる様になってきている。

2.良いモノを適正価格で売る事が出来ない、能力の低い営業の多さ:上記1の様に買う側の問題がある一方で、売る方の問題もある。根っこにあるのは、こちらの人達もモノの価値を分かっていない為、高く売る事ができないのである。そして売る側のもう一つの問題は、供給過多である事にある。日本の市場は慢性的に供給過多である為、どうしても価格を安くしないと、売り難い状況にある事が、根本的な問題であろう。

3.”良いモノを安く”の文化:日本人の行動に、良いモノを安く売ろうとする文化が根付いている。これは決して悪い事では無いが、今の日本はこの発想が行き過ぎている感がある。良いモノを安く、または高く提供するのではなく、適切な価格で提供する事を学ぶ必要がある。
コメント
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