今日は土曜日。空は晴れ。
ギャラリーから見ると、外は風が涼しげに吹いています。
と書いたところで、「いや~、今日は最ッ高に暑い日だねェ~」と
常連の方が入ってこられました。
台風の直撃は免れたけど、四国の方は心配です。
今、展示中の書道展には小学生の作品も多数展示されていて、
今日は親子連れのお客様がたくさんお見えになっています。
明日が最終日です。
ギャラリーの奥の談話室に、書籍コーナー(販売用)があるのは
以前ご紹介しました。
この時のブログの写真を観た娘から電話が…。
「通勤の電車の中で読むために買った本と同じものが写ってたよ!」と。
その本とは「宮崎方言版・小倉百人一首」。
卍尼恩比丘(まんにょんびき)・著 鉱脈社
本の帯に(あとがきより)として
こんな言葉が書いてあります。
「優雅な風流人の心をこんなにまで味気なくして、
との仰せのむきも多々いらっしゃることは百も承知です。
しかし、方言で生活している土着の人にとっては
まわりくどいやまとことばより、方言の方がずっとてっとり早く、
もと歌の眼目が汲み取れるのです。
何だ、こんな意味だったのかと。
日頃、テレビ言葉で生活しながら、
しかも古典ぎらいの若者よ、まずは、この歯に衣着せぬ方言から、
やまとことばの真意にせまってみてはいかがか
いくつか紹介いたします。
ただ、日向言葉は、文字にすると使っている本人達も
つっかえて読みにくいものですが。
元歌・・・田子の浦に うち出て見れば 白妙の
富士の高嶺に 雪はふりつつ (山部赤人)
日向言葉・・・田子ん浦かり ながめちみッと まッしるゥ
富士のちョッぺんにャ 雪がふッちョる
解釈・・・・・・田子の浦に出て北の方を望むと、すぐま近に富士山がそびえ、
その峯には、雪がしきりに 降っている。
元歌・・・忍ぶれど 色に出でにけり わが恋は
物や思ふと 人のとふまで (平兼盛)
日向言葉・・・こそォッと かくしたつもりが 顔に出た
あんべがわりッかと 人がゆうほず
解釈・・・・・・恋心を誰にも知られまいとつつみかくしていたが、忍びきれず、とうとうこの頃では
顔色に出てしまった。「何か物思いをしているのか」と、人が尋ねるほどまでに。
なるほどわかりやすい!
あなたのお国言葉で読んだらどうなりますか?
ついでにもう1、2首。
元歌・・・ほととぎす 鳴きつる方を ながむれば
ただ有明の 月ぞのこれる (後徳大寺左大臣)
日向言葉・・・ぎッちョンちョン ねた方角ゥ ながむッと
ただ明け方ん 月キャ見えちョる
解釈・・・・・・ほととぎすが一声鳴いた。その方向を眺めやったが、その姿は見えず、
有明の月だけが 暁の空に白く残っていることだ。
元歌・・・やすらはで 寝なましものを 小夜更けて
傾くまでの 月を見しかな (赤染衛門)
日向言葉・・・待ッちョらじ はよ寝ッしまえば いかッたァ
おかげで西ン 月まじ見たわ
解釈・・・・・・ぐずぐずしないで、さっさと寝てしまえばよかった。おいでにならないので、
とうとう夜更けまでお待ちして西の空へ傾くまでの月を、一人眺めてしまったことだ。
この本の著者はご住職だそうです。
私はこれを読んで、「百人一首」がより身近に感じられました。
このほかにも、「夢たまご」には面白い本がたくさん置いてあります。
特に宮崎に関するものが揃っていますよ。
宮崎の鉱脈社刊行の本が多いです。
どうぞ展示会を観て、コーヒーを飲みながら本を選んでお買い求め下さい。
あなたのご来場を、あなたとの出会いをお待ちしております
ギャラリーから見ると、外は風が涼しげに吹いています。
と書いたところで、「いや~、今日は最ッ高に暑い日だねェ~」と
常連の方が入ってこられました。
台風の直撃は免れたけど、四国の方は心配です。
今、展示中の書道展には小学生の作品も多数展示されていて、
今日は親子連れのお客様がたくさんお見えになっています。
明日が最終日です。
ギャラリーの奥の談話室に、書籍コーナー(販売用)があるのは
以前ご紹介しました。
この時のブログの写真を観た娘から電話が…。
「通勤の電車の中で読むために買った本と同じものが写ってたよ!」と。
その本とは「宮崎方言版・小倉百人一首」。
卍尼恩比丘(まんにょんびき)・著 鉱脈社
本の帯に(あとがきより)として
こんな言葉が書いてあります。
「優雅な風流人の心をこんなにまで味気なくして、
との仰せのむきも多々いらっしゃることは百も承知です。
しかし、方言で生活している土着の人にとっては
まわりくどいやまとことばより、方言の方がずっとてっとり早く、
もと歌の眼目が汲み取れるのです。
何だ、こんな意味だったのかと。
日頃、テレビ言葉で生活しながら、
しかも古典ぎらいの若者よ、まずは、この歯に衣着せぬ方言から、
やまとことばの真意にせまってみてはいかがか
いくつか紹介いたします。
ただ、日向言葉は、文字にすると使っている本人達も
つっかえて読みにくいものですが。
元歌・・・田子の浦に うち出て見れば 白妙の
富士の高嶺に 雪はふりつつ (山部赤人)
日向言葉・・・田子ん浦かり ながめちみッと まッしるゥ
富士のちョッぺんにャ 雪がふッちョる
解釈・・・・・・田子の浦に出て北の方を望むと、すぐま近に富士山がそびえ、
その峯には、雪がしきりに 降っている。
元歌・・・忍ぶれど 色に出でにけり わが恋は
物や思ふと 人のとふまで (平兼盛)
日向言葉・・・こそォッと かくしたつもりが 顔に出た
あんべがわりッかと 人がゆうほず
解釈・・・・・・恋心を誰にも知られまいとつつみかくしていたが、忍びきれず、とうとうこの頃では
顔色に出てしまった。「何か物思いをしているのか」と、人が尋ねるほどまでに。
なるほどわかりやすい!
あなたのお国言葉で読んだらどうなりますか?
ついでにもう1、2首。
元歌・・・ほととぎす 鳴きつる方を ながむれば
ただ有明の 月ぞのこれる (後徳大寺左大臣)
日向言葉・・・ぎッちョンちョン ねた方角ゥ ながむッと
ただ明け方ん 月キャ見えちョる
解釈・・・・・・ほととぎすが一声鳴いた。その方向を眺めやったが、その姿は見えず、
有明の月だけが 暁の空に白く残っていることだ。
元歌・・・やすらはで 寝なましものを 小夜更けて
傾くまでの 月を見しかな (赤染衛門)
日向言葉・・・待ッちョらじ はよ寝ッしまえば いかッたァ
おかげで西ン 月まじ見たわ
解釈・・・・・・ぐずぐずしないで、さっさと寝てしまえばよかった。おいでにならないので、
とうとう夜更けまでお待ちして西の空へ傾くまでの月を、一人眺めてしまったことだ。
この本の著者はご住職だそうです。
私はこれを読んで、「百人一首」がより身近に感じられました。
このほかにも、「夢たまご」には面白い本がたくさん置いてあります。
特に宮崎に関するものが揃っていますよ。
宮崎の鉱脈社刊行の本が多いです。
どうぞ展示会を観て、コーヒーを飲みながら本を選んでお買い求め下さい。
あなたのご来場を、あなたとの出会いをお待ちしております
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