彩雲弦楽器工房

山形市にあるギター等の弦楽器工房です。製作、メンテナンスや修理、改造はお任せください。

ピックガードと音色

2009年06月08日 | 実験記
以前あるお客さんからピックガードの材質で音が変わるという意見を聞きました。

いままで自分はピックガードと音色については考えた事がなく、なんとも言えなかったのですが、たしかにテレキャスのあの独特な音は金属製のブリッジプレートにリアピックアップが直に取り付けられているからではないかと思っていましたので(もちろんフロントピックアップもテレキャスの音の重要な要因だと思います)、ピックガードに直にピックアップが取り付けられているストラトのようなギターはピックガードの材質と音色には関係がありそうだと思いました。

また別のお客さんが修理の際に持ってきていただいたギター(ブランドは忘れてしまいました。)はアルミ製のピックガードで、メーカー曰く音色の事を考えて、アルミの種類にとてもこだわった物だそうです。

このような話をこれまた別のお客さんにしたところ、偶然そのお客さんが、使っていない金属製のストラト用ピックガードが余っているという事だったので、そのお客さんのご厚意でその金属製のピックガードをお借りする事ができました。

さっそく自分のギターで実験してみました。

ちなみに使ったギターは30年くらい前のフェンダージャパンのストラトです。
もちろんピックガード以外はもともと付いていた物を使い、ピックガードだけ交換し、ピックアップの高さも同じにしてプラスチック製のピックガードと交換する前と後で音を聞き比べてみました。

金属製のピックガードにしたら音も硬くなり金属っぽい響きがするのかなと想像していましたが、結果は逆でした。
高音がおさえられ、まろやかな音になりました。
正直理由はよくわかりません。もしかしたらハムバッカーに金属製のピックアップカバーを取り付けると高音が抑えられるのと同じ原理なんでしょうか・・・

どなたかご存知の方がいればご一報いただけませんでしょうか。


今回の件でも改めて感じましたが、お客さんとの会話は非常に勉強になりアイデアの源だと思いました。
コメント (12)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする