ご好評(?)いただいてるシリーズの第24弾をお届けします。
<~(しま)ひょ>
米沢出身(「山形」とひとくくりにするなっ!といつも怒られる)の居庵さんは、大阪で仕事してたことがおありなので、いつものお店で一緒になると、よく大阪弁のことで盛り上がります。
先日も、「~(しま)ひょ」という大阪弁が、話題に上りました。
ひとを誘ったり、行動を促したりする時に使う言い回しで、標準語だと「~しましょ(う)」が「~しまひょ」になる。
「し」と「ひ」、たった一文字の違いですけど、居庵さんに言わせると、
「さらっと軽く誘いながら、有無を言わせず相手を巻き込んでしまう厚かましさも持ち合わせた言い回しですやん」
確かに、私もそう感じます。
それで思い出すのが、作家・今東光の原作を映画化した「悪名(あくみょう)」シリーズです。
舞台は、大阪でもガラの悪さで知られた(?)南部の河内(かわち)。勝新太郎演じる「八尾(やお)の浅吉」親分を主人公に、二枚目の田宮二郎演じる弟分の「貞(さだ)」が絡んでのドタバタ人情喜劇で、中学生の頃、深夜のテレビで連続放映されたのをよく見ました。
その頃、田宮二郎って、東京出身とばかり思ってましたから、随分上手に大阪弁をしゃべるなぁ、と感心した覚えがあります。実際は、京都出身ですから、地域差はあるとはいえ、上手なはず。「親分、ほな、行きまひょか」ってな具合。
田宮の二枚目な顔と、そこから飛び出す軽妙なセリフのギャップが印象に残っています。
<やいのやいの>
あまり他人のことに構わないのが、世の中全体の風潮です。けど、関西、とりわけ、大阪あたりには、構いたがり、世話焼きがまだまだいます。親切といえば親切でフレンドリーなんだけど、他人の困難な状況をただ面白がってるだけだったり、無責任なアドバイスなんかも多いです。
よってたかって、あれやこれやと口を挟んだり、無責任な指示をしたりする状況を、「やいのやいの」と表現します。大体が、言われてるほうからの、「ええ加減にしてくれ」メッセージとして発せられるのが普通です。
「できることから順番にやってまんねん。早よせぇ、早よせぇて、そないに「やいのやいの」言われたら、できることもできまへんがな。ちょっと、静かにしてもろて、任せてもらえまへんかな」
<散財>
例によって、古くさい漢語系の言葉が、現役ばりばりで使われているケースです。
「財を散らす」わけですから、パーっとお金を使うことを意味します。
「いや~、ゆんべ(昨晩)は、若い女の子がおったもんやから、気ぃが大きなってもて、派手に「散財」してもたわ(してしまった)」のように。
相手に散在させた時には、
「この間は、えらい散在させてもて・・・すんまへんでした。おかげさんで、10歳くらい若返りましたわ」(どんな散在やろ?)。ホンマ、大阪人は如才がありまへん。
反対語は、「始末」。大阪人に言わせると、「ケチ」と「シブチン」は違う、といいます。とにかく、お金を出し惜しみするのが「シブチン」で、ムダな銭は使わず、生きた銭を使うのが「ケチ」ということになってるようです。その「ケチ」を、ちょっと立派に、「もったいない精神」というか、経済観念のように表現したのが「始末」ではないのかな、と考えたりもします。
いかがでしたか?それでは次回をお楽しみに。