SAKURA ふるきよきうつくしきもの 

包む 結ぶ 遊ぶ いにしえに学ぶ

飾り結びの房

2021-07-10 23:30:00 | 
オリンピックまで2週間を切りました。
このオリンピックは決定の日から様々なことが変わりました。
安倍首相は菅さんに代わり、天皇陛下も譲位され年号は令和になりました。
オリンピックのポスター変更を皮切りに、国立競技場の設計が変わり、「TOKYOオリンピック2020」 はコロナ禍で今年2021年の開催になりました。
また緊急事態宣言が発出され東京の会場は無観客となりました。 災難続きのオンピック、この先の不安も募ります。

 さてこの画像は黒棚に飾られた箱のペイジを写しました。
どれもたっぷりとした紐で長い房が垂れ豪華です。
 
 大奥では調度や衣装が華美になり多々の箱に結ぶ紐の房も長く贅沢になりますが寛政の改革でこの紐の倹約を求めたところ、「紐と生命は長いほど良い」と老女は応じなかったとか。
薬玉が長命縷 と言われ長い紐は長寿を象徴するものであればこの棚の箱の房の豊かさも分かります。
 
 6月のインスタは箱の結びをのせました。SAKURAに以前載せた 封じ結び、石菖、淡路返、木瓜、樽結び、の他に今回初めての箱の真行草を結び全て新たに結びました。
かなり手間どりましたが特に樽結はどうしても藤原覚著の本と出来上がり図が同じにならず苦戦しました。
結局本の図が違っていたようでこの掲示板に三月に瓢箪の結びを載せて下さったS様から「本の図の通りに結ぶとアップの画像と同じだった」とお知らせ頂き安堵しました。

その樽結びと結んだ箱の中の写真が以下です。(この箱は香道具で本香盤、硯箱、札箱が重なる箱です。箱の中の写真はSAKURAの皆様方だけに)


菖蒲香

2021-06-14 20:54:00 | 
15日は七十二候では 芒種 末候の 「梅の実黄ばむ」候です。
七十二候はSAKURA パート1の書き出しで、この候に合わせて更新していました。  久しぶりの登場ですがまさに庭には梅の黄色い実が落ちて芳香が漂ってきます。 梅雨入りも間近です。
 
 この画像は一昨年(2019年 令和元年)の六月に「菖蒲香」を工藝サロン梓さんで開筵した折の記録紙です。

 菖蒲香 は「五月雨に沢辺の真菰水こえていづれ菖蒲と引きぞわずらう」の證歌 から、太平記の源三位頼政と菖蒲前とのエピソードの組香と単に歌の意味の組香があり、六年前に妙心寺の大法院での香筵では菖蒲の花を使う盤物の菖蒲香でした。

 組香は和歌や物語のテーマからそのストーリーを香りで表現し、その香りを当てる「香遊び」ですが同じ菖蒲香でも解釈によって表現が違います。
記録紙は「五月雨・真菰・菖蒲」ですがこれに「水」を加えて香の数で水嵩をイメージさせたり作者の意図により考案されています。

 SAKURA をお休みの間2017年夏に腰の圧迫骨折をしましたがそれまでは年に数回お香会を開いていました。2019年は体力も回復し1月から毎月お香会が開けるようになりましたが6月の菖蒲香の前から痛くなりその後入院、手術となり星合香はできませんでした。
その後のコロナ禍でお香会も出来ませんが早く開筵出来る環境になってくれたら嬉しいです。
下の写真は 盤物の菖蒲香と2019年のお香会の栞です。




切り嵌め細工

2021-05-26 16:17:00 | 

 菖蒲は香箸でも入れたのでしょうか? 
よくある箸入れと呼ばれるサイズです
藤の柄は細身で丈も少し小さく中に銀のピン状の物が入っていました。簪入れでしょうか? 蔦の彫があり いち止めにしては少し尖り過ぎのような〜

どれも細工が細かく 技術の巧みさに圧倒されます。こんなに綺麗に小さなカーブが出ている別布がまるで一枚の布のように平です。
この切り嵌めに挑戦したかったのですが技法も分かりません。
水口先生のお教室の近くで別のお稽古をしておりお習い出来なかったのでもう今は作るのは諦めています。
自作は出来ませんでしたが美しい切り嵌めをご覧下さい。

折据のお裁縫道具入

2021-04-20 14:22:00 | 
 これは折据の入った三折のお裁縫道具入れです。
裁縫道具入れとして昔から使われていた形のようです。
ずっと作りたかったものですが今回「千代紙細工」(エキグチ クニオ)の本を参照し私風に作ってみました。実用にはもっ硬い紙でしっかりした作りになるでしょう。
折据の形もいろいろにし、中に糸を入れたり鋏や針なども入れてお裁縫道具入れらしくしてみました。
右上の六角形は糸屑入れに。 その下は二重に畳まれている、たとう(畳紙)で笹爪、こはぜ など小物の収納に適しています。 又小ぶりの同じ形で針刺にしても高さがあっていいかもしれません。 つまり自分用にアレンジがたのしめます。
 この畳紙は古道具の香箱の中に香木が入っていた事もあり、香包としても使っています。

 三月のアップのつもりでさくらカラーで作りましたので急ぎ載せました。インスタには時期を逸してしまいました。

紅と胡麻塩包 扇のお包

2021-03-31 19:16:00 | 
春爛漫になりました。庭の桜も満開となり、はらはらと散りはじめました。
月に一度は更新をと思いながら今日は三月晦日なのに載せたい物は間に合いませんでした。仕方なくインスタにあげたお包みで失礼します。
 左は紅包 右は立鶴の胡麻塩包ですがどちらも13センチほどの小さなお包みです。
紅包は下を折らない、とありますがストンと紅が落ちそうで帯をかけました。

もう一枚は扇包です。
インスタに載せていない包んだお扇子を載せておきます。
私の作った継紙の扇子で、五枚の紙をグラデーションをつけて染めたのですがわかるでしょうか。
(クリックで大きくなります)