SAKURA ふるきよきうつくしきもの 

包む 結ぶ 遊ぶ いにしえに学ぶ

茶碗の仕覆

2010-05-21 00:00:00 | 






小満となり 蚕起きて桑を食う候となりました

先日皇后陛下のご給桑を新聞で読みました。子供の頃香淳皇后がご養蚕をなさっている映画ニュースを見て驚きました。
陛下が稲作をなさり皇后さまが養蚕をなさるのは日本の食と衣を象徴したお姿なのでしょう。小石丸をいとおしむ美智子様のお姿には神々しさを覚えます。

これはプロの方が作ったお仕覆で中は湯飲みが入っています。自分で作ったものではないので申し分けに蜻蛉結びにしてみました。

お仕覆は大事なお道具に着物を着せるようなもので生地も中の布もよく練れた柔らかいものがいいようです。勿論裂地には更紗や金襴、緞子などの名物布や珍しい布が尊重されます。

お茶では「お裂地は?」などと拝見で尋ねたりしますがその点お香は気楽でお道具を尋ねるようなことがないのはよいところだと思います。
そんなおおらからなお香に甘えて自分勝手なものを手作りしているのが私のお香の楽しみの一つでもあります。

私が作ってみたいのは綺麗に四隅に襞が入った定家文庫でお姫様の化粧道具入れとして始めて見た時からずっと憧れています。昨年は襞のものでなく折った定家文庫を作りましたが(まだSAKURAには登場していませんがいずれ~)今年はぜひこの襞の入った定家文庫型お仕覆に挑戦したいと思っています。

昨日「歌舞伎座閉場式」の項目に天井の写真を追加しました。
4月30日の日付けが入ってよい記念になりました。ありがとうございます。