粘葉はデッチョウと読みます。
写真を見て頂くと分かると思いますが見開きで一枚の絵となっています。
普通の綴じ方は一枚の紙を半分に折って輪さの反対側を綴じますから絵だと頁が次頁に跨ってしまいます。これを避ける為に中央で糊付けして両脇で次頁と継ぐわけです。
糸では綴じませんから、頑丈な綴じ方ではありません。実用書ではなく大事に扱う上品(ぼん)のものに用いるのでしょうね。その開いた姿が胡蝶の羽のように見えるので胡蝶装とも言います。 上の写真で右側が少し大きく見えるのは糊付け部分がつって持ち上がっているからでこの様子を言うのだと思います。
前述の「華包」の本も粘葉本のようでしたがばらけてしまったのか私が入手した本は紐で綴じてありました。 なんとかこの本を粘葉装に修復したいのですが綴じ糸の穴が開いてしまっていて残念です。
何かいい見本はないかと検索しましたがこの写真よりはっきり分かるものは見つかりませんでした。 それだけ保存も難しく残っているものが少ないのだと思います。
この写真の本は復刻された「三十六人家集」です。綺麗な本でしょう。
この本のことは又いづれ書きたいと思いますが、今日は粘葉本のことを書いてみました。
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