『雷声を収む』 候となりました。
今夏の雷の災害は頻繁で甚大でした。
雷鳴を聞いたら『外に居ない事』を家族で取り決めました。
今日は 手記録盆 のお話です。これは小記録(香の香一)の次に廻ってきます。
手記録盆は長方形の小さめのお盆で、この上に『名乗り紙』と言う縦長に四っ折の紙が連中の数だけ重ねてのっています。この紙にお答えを書きます。つまり解答用紙を配る為のお盆です。こんな形のものです。
右図の盆の上の紙が名乗り紙です。
お正客は古帛紗を出し、次客に「お先に」の挨拶をして、名乗り紙を取って古帛紗の上に置き、次客に廻します。次客もお正客と同じようにして三客に送り、以下同じように廻して全員が取りながら香元へ手記録盆を返します。
お香は香元と言うお香を焚く人が居て、香元が差し出すすべてのものを左廻りに円のように送って香元に戻り、循環しながら進みます。
続いて重硯と言う硯を同じように廻します。最下段を残し上段を送ります。
次に試香と言う「こんな香りです」と言うお試し香が廻ります。
次が本番のお香、本香が廻ります。香元が「本香焚き始めます」のご挨拶があったら名乗り紙に名前だけ「○江」などと書きます。折のある方が上になります。
本香が焚き終わると「本香焚き終わりました」のご挨拶があります。これを聞いてからお答を書きます。名乗り紙を広げて四っ折の3番目の枠に書きます。手記録盆が出されますのでその上に名乗り紙を置いて順次回収します。この時お正客の紙の後ろに重ねていきます。
名乗り紙の答えは執筆が記録紙に書き写し、香元は正解を読み上げます。
記録紙には正解者に朱色で点がつけられます。 この時、『聞きの名目』だの『下付け』だの があって記録紙にその組香らしい雰囲気が立ちのぼります。これは又次回に譲ります。
記録紙はその連中の最高点者が頂けます。
香の香 今日はこれまでに