心がひきあっているなら
どんな障害があっても
自然とあゆみよっていくもの
です
そこには
内気さや躊躇や策略は
はいりこむスキがないのです
どうしてもすれちがってしま
うとか
相手を思いやるばかりに強気
にでれないというのなら
それはやはりお互いに
それほど求めあっているのでは
ないのでしょう
恋する少女を力づけるどんな
言葉もありません
彼があなたを心の底からほし
がっているなら
あなたがあれこれ考えるヒマ
もないほど
あっというまにさらわれてい
るはずなのです

恋とはそういうものな
のかもしれない。ふたつの
心と体が触れあうときの、
決してひとつにはなれない
もどかしさ。
愛している、愛されている
とうことを、言葉でも態度で
も表しきれないもどかしさ。
そんなもどかしさが、とき
どきほのかな淋しさになっ
て私の胸を痛くする。
人生はたくさんの「さよな
ら」で成り立っている。
けれどもその一言がスマートに言え
たためしはなく、惨めにすくみあが
ってばかりいる。
「さよならに乾杯」と、さりげなく
言えたら、どんなにいいだろう。
別れをそんなふうに優雅に茶化すこ
とができたら・・・・・。
いさぎよくできないのならいっその
こと、女ならなりふりかまわず泣き
喚き、
別れたくないのだ、さよならなんて
いやだとすがりつけば、まだ可愛ら
しいものを、
そんなふうに姿勢を崩してしまうく
らいなら死んだほうがましと、笑え
もしないお粗末なユーモアを一席
披露して、結局泣きたくなるのが
セキのヤマ。
あぁ人生はなんとまあよく、
ウッディ・アレンの映画の世界と
似ていることか。ドジで、哀しくて、
滑稽で・・・・。
若葉の目に青くまぶしく
ふりそそぐ森へ分け入り
白く夏へつながる細い道出会う
光は横顔にかたく
憂うつをおきざりに枝もきしんだ
こらえきれない願いが
この場所を許してはくれず
黙ってここにさよなら
思いはかならずとどくのだろうか
悲しいことが多すぎはしないか
細い道はまがりくねって
その人の肩や涙をこえる
細い道は遠くかすんで
この胸の砂や無垢をこえる
「いい女」を見きわめる方法
□なぜ「左から見た横顔」が
重要なのか!
人間の顔というのは、赤ん坊の
ときは左右対称ですが、成長
するにしたがって、左右非対称
になってきます。そのため大人
の顔は整形美人以外、正面から
見て完全なシンメトリーである
ことはまずありません。
もし正面から見て、すぐわかる
ほど非対称だったら、気質・
性格上に問題があると思って
まちがいありません(男も同じ)
小さいときは左右対称なのに、
大人になるとなぜ違ってくる
のかというと、人間は顔の筋肉
を使って、喜怒哀楽を表現する
からです。
ただ、顔の表情というのは変化
するもので、過去よりも現在
おかれた環境、心の状態が最も
極端に出てきます。
そして、それは特に横顔、それも
左側の横顔にはっきりと表れてき
その理由は、左側は右脳が支配し
ているため、おもに感情面が表わ
れるからです。
左顔がどことなく冷たく見える
とか、暗い、悲しげである、あるい
はきついといった印象を受けたなら、
たぶんその女性は、そのような性格
の持ち主であると思ってまちがい
ないでしょう。
桜木詩音様
じゃーん
ニューヨーク発東京行きの
初メールを送ります。
もっと早くメールを送りたかった
のですが、引越しやら何やらで、
怒涛のような日々を送っていました。
遅くなって、ごめん!!!
古いパソコンがダウンしてしまい、
新しいマシンを購入したのですが、
その設定にも戸惑ってしまい、日
本語環境設定に四苦八苦。
おまけにクラスも始まって、忙しさ
に拍車がかかっています。
あっという間に、もう四月も終わり
だね。
お元気ですか?
仕事、どうですか?会社の雰囲気に
もう慣れてきた頃かな。
今から六年ほど前、社会人になって
間もない頃のことを思い出します。
ところであの日は、成田まで来てく
れて、本当にありがとう。
生来、人に見送られるのは苦手な
のですが、あの日は特別でした。
驚きました!心底うれしかった。
本気で、飛行機を遅らせようかと。
そうすればよかったかなと、
実はあのあともずっと後悔している。
詩音さんの仕事のようすも、よか
ったら伝えてください。
たのしいメールを待ってるよ!
それではお身体に気をつけて。
待って、待って、待って、待ち
くたびれて、もう来ないのかも
しれないと、あきらめかけた頃
に届いたメール。青空に泳ぐ鯉
のぼりのような、元気いっぱい
な言葉。
あのひとの笑顔が、笑い声が、
そのまま文章になったような。
初めて届いたメールは印字して、
折り畳み、いつも鞄の中に入れて
いた。
まるでお守りのようにして。
いいえ、それは海辺で拾った、
真っ白な巻貝だった。あのひと
の声が聞きたくなった時、わた
しは貝殻を取り出して、そこに
耳を当てればよかった。
本気で、飛行機を遅らせよう
かと。
そうすればよかったかなと、実
はあのあともずっと後悔して
いる。
何度読んでも、そこまで来ると、
胸がふるえた。
覚えている。泣き出しそうになる
なるほど嬉しいのに、それと同じ
くらい、どうしようもなく淋し
かったことを。
読めば読むほど、ふたりのあいだ
に横たわる、途方もない距離を感
じて、あのひとの言葉をなぞれば
なぞるほど、わたしはその茫瀑
(ぼうばく)とした距離に圧倒
され、押し潰されそうになるの
だった。
だから遠距恋愛を、わたしは
いつしか頭の中で変換するように
なっていた。
アイシテル
トオクハナレテイテモ
ワタシタチハ
ツナガッテイル
それはわたしから、わたしへの
メッセージだった。
宇宙の彼方を彷徨う「エンキョリ
レイアイ」という名の惑星。
そこに棲んでいるもうひとりの
わたしに、地上から、過去と未来
をつなぐ中継地点から、わたし
は来る日も来る日も、信号を
発信し続けた。
あっというまに食べ終える。
ゆずシャーベットがおいし
かった。
すると、最初はあんなに感動
していたのに、お腹いっぱい
になり、時間もたつと、すべ
て慣れてしまい、
最初の気持ちは消え失せてい
る。
不思議なものだ。
景色を見ても、なんとも思わない。
神秘的だとまで感じていたのに。
愛や恋も、こういうものかも。
愛に飢えている時や恋してい
る時には、素晴らしく見え、
飢えがおさまり、恋がさめると、
神秘さが消える。
「ゆずシャーベットがおいし
かったな」という
そっけない感想だけがポツン
と残って。