佐久市 ヤナギダ 趣味の店

長野県佐久市野沢93番地
ヤナギダ☎0267-62-0220

何億光年

2024-01-14 17:28:03 | 日記
生まれた時から持っている、誰
からも愛されるよい面を、生まれ
た時にはすべての人がひとりの
例外もなく持っている、

澄みきった、愛(うつく)しい
心を、損なうことになっても、

失うことになっても、それを承
知で、麻里子みたいな聡明な
女の子が、不毛な恋に踏み込ん
でいくのは、なぜ。

そんなわたしの想いを知ってか、
知らずか、しんみりとした口調
になって、麻里子は言った、
「不思議なの。桃李さんと、会
ってない時の方が、彼のこと、
身近に感じるの。

一緒にいる時の方がうんと淋し
いの。すぐにそばにいる時、た
とえば抱き合っている時なんか
にね、

ああ、この人はあたしから、
何億光年も離れたところにい
るのかもしれない、なんて思
ってしまう。だからすごく淋
しいの。変でしょう?」

どう答えたらのかわからなく
て、わたしは静かに、自分の
お酒を飲み干した。

その時、ピアニストがゆっくり
と、ジャズのバラードを弾き始め
た。

わたしは胸の中で、諳んじてい
る英語の歌詞をなぞっていた。
ひとつの物語を語り終えるよう
に、ピアニストがその曲を弾き
終えた時、

「このままでいることなんて、
あたしにはできない」と麻里子
は言い、そのあとに、呟くよ
うに言ったのだった。
「あたし、もう、だめにな
っちいそう」





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―わたしのお墓―

2024-01-14 17:24:24 | 日記
家を出て、わたしの借りた部屋は
ビルディングの二階にあった。ビ
ルの一階には五軒の店舗が入って
いた。十階か十五階か、そこらの
高さがあって、屋上に、えんじ色
の屋根のようなものが付いていた。

その屋根は、上りの新幹線の窓か
ら遥か彼方に、ほんの一瞬だけ、
はっきり目にすることができた。

その部屋に住んでいるときも、
住まなくなってからも、わたし
は上りの新幹線に乗ると必ず、
列車の窓に顔をくっつけて、
その屋根を見つけようとした。

うまく見つけられたときには、
訳もなく嬉しかった。三角形
をしたえんじ色の屋根。

優しい人と過ごした場所。
それは、わたしのお墓だった。

ビルの近くを、川が流れていた。
「あの川を渡ると、なんだかすごく
ほっとする」
優しい人は部屋に着くなりそう
言うと、いつも両腕にありったけ
の力を籠めて、わたしの躰を
抱きしめてくれた。

そのころのわたしは、ほとんど
その瞬間のためだけに、生きて
いたようなものだった。

両岸をコンクリートのブロックで
がちがちに固められ、流れている
のかいないのか、わからないよう
な、淀んだ灰色の川。

どこから流れてきて、どこまで
流れてゆくのか。それに関心を
抱く人など、ひとりもいなかった
に違いない。

川面にはチリや芥が浮いている
だけで、生命の気配すらない。

まるで世界から見捨てられた
ような川だったけれど、優しい
人が口癖のように「ほっとする」
と言うせいで、わたしもいつしか
その川を渡るときには、不思議な
安堵感で、心が満たされるように
なっていた。


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いいウソ

2024-01-14 17:22:16 | 日記
ウソをついてはいけない
のではありません。
人を傷つけてはいけない
のです。

自分を守るためのウソは、
ついてはいけません。
人を守るためのウソは、
ついていいのです。


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人生のウォシュレット

2024-01-14 13:04:52 | 日記
一日に
2つのものを流そう。

「汗」を流そう。
遊びで、仕事で、
ムダな動きは、ひとつもない。
ちゃんと、汗が流れたから。

「水」に流そう。
相手の失敗を、水に流そう。
仲間の失敗を、水に流そう。
自分の失敗を、水に流そう。
ケンカしたことを、水に流そう。

君は、人生のウソシュレットを
持っている。
汗と水を流せば、
すっきり爽快だ。

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『人に好かれようと思って仕事をするな』

2024-01-14 13:00:31 | 日記
人に好かれようと思って仕事を
するな

むしろ半分の人間に積極的に
嫌われるように努力しないと、
ちゃんと仕事はできねえぞ。
 白洲次郎/実業家

貿易商の家庭に生まれ、イギリ
スに留学。上流階級英語のなま
りを覚える。
これが後に成功の足掛かりとなる。

第二次世界大戦後の1951年、サン
フランシスコ
講和会議に全権団顧問として随行。

その際、吉田茂首相の読む演説が
英語で
書かれていたうえ、GHQへの美
辞麗旬が並ぶことに激怒。

敗戦国であっても戦勝国と同等の
資格で出席すべきと、原稿を日本
語に書き直させた。

歴史的舞台で「アメリカさん」への
気づかいよりも、「筋」を通すことを
実践した。

のちに実業界に移り、東北電力を
はじめとする大企業の役員や顧問を
歴任した。
妻は作家の白洲正子。


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ウワキの法則!?

2024-01-14 12:58:05 | 日記
◆ピンチにおける比較人類学
浮気がバレそうになると、黙って
しまうのが東京人。

いらんことまでしゃべりだすのが
大阪人。

◆証拠隠滅の恩恵
「色の落ちない口紅」の品質アップ
に喜んでいるのは、女より男である。

◆オーバーランの法則
理性という名のブレーキは、肝心
なときには決して働かない。

◆尻軽男の法則
下半身に人格のない男は、
上半身にも人格がない。

◆相手選びの鉄則
尻の軽い女はいいが、口の軽い
女は避けろ。

◆都合にいい女
男の浮気に寛容な女は、自分の
浮気にも大らかだ。<
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言葉を選んで丁寧に、控えめに、静かな熱を籠めて、語った。

2024-01-14 12:04:26 | 日記
くじけそうなとき。
絶望の中にいるとき。

「がんばんれ」、だけじゃ
つぶされそうなときもある、
だけど。

「大丈夫だよ」。
やさしく、背中をおしてくれる
あなたの言葉がありました。


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面影 -CHET BAKER-

2024-01-14 11:59:37 | 日記
そっと降る雨のように

   あなたは やさしい




YouTube
CHET BAKER - My Funny Valentine

https://www.youtube.com/watch?v=UOEIQKczRPY

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―あなたのことはそれほどー

2024-01-14 11:56:54 | 日記
優しい人の温もりが、どこか
僅かに残った躰で、冷え冷えと
した家に戻っていく帰り道。

わたしはよく、一度しか会った
ことのない女の人の言葉を思い
出していた。

まだ十代だったころ、男らしい
人に連れていってもらった
バーの、若いホステスさんの
口から出た言葉。
彼女はシングルマザーだった。
名前を、シオリさんといった。

「四条から山科に戻るとき、
タクシーで蹴上(けあげ)の坂
を登りますやろ。あの坂を登る
ろきには、うちは母親になる
んです。

そして翌日の夕方、店に出るた
めにあの坂を下りてきますやろ。
そのときにうちは、女になるん
です」

「母親と女は別々の人間なの?」
と、わたしは彼女に尋ねた。男
らしい人はわたしのそばで笑って
いた。

「無粋な質問すんなや」と言い
ながら。シオリさんに向かって
「堪忍してやってな。こいつ
まだ、ねんねですねん」と言いながら。
シオリさんは真面目な顔で答えた。

「別々です」
それからわたしの瞳をじっと覗き
込んで、言った。

「あんたにもそのうちきっと、わか
る日が来ます。ひとりの人間が同時
に、警察と泥棒になることはできま
へん。

けど、ひとりの人間のなかに、両方
が棲み着いてしまうことがある。

そんなときはどっかできっちり区切り
をつけて、ここからは警察、ここから
は泥棒、そうやって生きていくしか
ありませんやろ」


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生涯の恋人

2024-01-14 11:55:09 | 日記
夜、日だまりのように暖かく、
ココアみたいに甘い匂いの
する正人の躰に、躰をくっ
つけ

一枚のタオルケットを分け
あえば

つばみの中の雌しべになった

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「暗い顔で鏡を見れば、イヤなことが起こる。笑って鏡を見れば、いいことが起こる」。

2024-01-14 11:52:54 | 日記
鏡は、昔から、魔法に
使われていました。
鏡には、人にエネル
ギーを与える不思議な
力があるのです。

朝、顔を洗うから、鏡を
見るのではありません。
朝、鏡を見ることで、あな
たの一日が決まるのです。

『朝、鏡を見て、
とびきりの笑顔で笑おう』

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