ソニー所属の2人組の音楽
ユニット「YOASOBI」が
次々にヒット曲を生んでい
る。2019年11月に
最初に配信した楽曲「夜
に駆ける」は、歴代最速で
3億回再生を達成。
仕掛け人はソニー・ミュー
ジックエンタティンメント。
お叔父たちがSONYを創った
が小員が学生時代縁故入社でき
ないからなと言われた会社だ。
因みに、落語家になりますと
言うと驚かれたが・・・(苦笑
この会社SMEJに12年に
入社した同期コンビ。
若者の心に「刺さる」工夫を
徹底し、ネット時代のヒット
のあり方を模索している。
「小説を音楽にするアーティス
トをつくろうよ」。ソニーの国
内音楽子会社、SMEJの屋
代陽平氏は19年1月、JR
市ヶ谷駅近くの本社1階カフ
ェでこう切り出した。向かい
合っていたのは、アーティス
トの発掘・育成や楽曲制作の
支援などを担当する同期入社
の山本秀哉氏。これがプロジェ
クトの始まりだ。
屋代氏は17年に小説投稿サ
イトを立ち上げた。小説は音楽
の歌詞やドラマの脚本など様々
な作品の原作になる可能性があ
る。「コンテンツの源泉を持った
方が収益面でも有利になる」と
考えた。
2人がやりたいことにはまり
そうな音声合成ソフト「ボ
―カロイド」の曲を」動画
サイトで展開する「Ayasase」
さんを楽曲制作者として選ん
だ。
シンガーソングライターの
Ikuraさんは「オリジナティ
―がある代えのきかない歌声
だ」と感じて声をかけた。
ヒットの背景には緻密な楽曲
作りがある。歌詞は、原作に
選ばれた小説をもとにAyasse
さんが書いたが、初めて聴く
人にも伝わりやすい表現になる
ように山本氏が助言した。サ
ウンドにも秘密がある。
「1回聴いて『おおっ』と思う
曲だと、2~3回聴くと『お
なかいっぱい』になることが
ある。そういう要素はそぎ落
した」
背景には音楽市場も変化ある。
配信サービスはフンキング形
式で楽曲が表示され、繰り返
し再生される傾向がある。
一度聴いて満足する「大曲」
ではなく、何度も聴きやすい
楽曲を心がけた。メインター
ゲットの10代は動画投稿ア
プリ「TikTok」にダンスの
動画を投稿するなど、子供の
頃から自らを表現する場があ
るとみて「思わず体が動いて
しまうような曲づくり意識し
たと」。
ソニーの音楽事業の営業利益
は21年3月期に前期比6,8
%増の1820億円になる見通し。
YOASOBIのヒットにより、
小説投稿サイトへの作品投稿
数は5万件と1年間で倍増。
音楽や映像、書籍、音声など
の幅広い分野に成功体験を
広げられるかが焦点だ。