さぽつぴ日記

天然系主人・Sapo(娘)・Tsupi(私)の三人の生活を不定期更新中!

大雪 そして 吹雪

2016-12-12 14:49:22 | 日常

今さら私がブログでご報告するまでもなく、

すでに皆さん、ご存知のことかとは思うのだけれど、

金曜の夜から、札幌はものすごーい大雪。

 

新聞の記事も「ドカ雪」。

 

59cmって、一晩に降った量で、今はもっと積もってる。

 

こちらは、土曜の午後の写真。

↓路中していた車は、こんな感じになっている。

この道路、駐車禁止なのだけど、

これじゃあ、駐車違反のシール、貼れないね・・・。

 

で、その雪の中、旦那さんと母と落語を見に行ってきた。

(方向の違う母とは、バスに乗って来て、現地待ち合わせ)

普段なら、徒歩20程度の道なのに、土曜日は30分以上かかった。

吹雪で、前も、足元も、よく見えないから、ゆっくり歩かないと危ないからね。

(我が家からは、ちょうどよい公共交通機関がない場所で、

おまけに駐車場もないので、車でも行けない・・・)

 

ブーツの中まで雪が入り(積雪量が多すぎる・・・)、

途中で、靴を脱いで、雪を掻きだしながら歩いた。

防水してある手袋も、ダウンコートも、会場に着くまでにグチャグチャに濡れた。

天候は雪なのだけど、気温はそれほど低くないので、

コートや手袋についた雪が、体温で解けるんだよね・・・。

 

「タクシーで行ったらよいのでは?」

と思われるかも知れないが、その日は電車もバスも運休が多発し、

そんなときは、タクシーを捕まえる(または頼む)ことなど、

ほとんど不可能な札幌・・・。

 

落語は、私の好きな『林家三之助さん』。

 

 東京在住だけど、年に何度か、札幌で独演会をやっていて、

我が家も時々見に行く、テレビではさっぱり見ない噺家さん(笑)。

(真打なのにね・・・)

 

三之助さんが、

「今日は、こんな天気にお運びいただき、ありがとうございます。

この天気が、もし、東京だったら、落語会は間違いなく中止です。

だって、電車も止まるし、車も動かないから、お客様は誰も会場に来ませんもの。

でも、北海道のお客様は、こんな天気でも、皆さんこうして来て下さる。

大変ありがたいのですが、

おかげで、私一人、落語会を中止して、家に帰るわけにもいかず、

ここに、こうして居る次第で・・・。」

と笑いを誘う。

 

いや、本当に。

ラジオでは、

「不要不急の用事の方は、家に居た方がいいですよ」

と言っているのに、落語を聞きにくる皆さん。

(もちろん、我が家の3人を含む・・・笑)

落語が、「不要不急」かと言えば、疑問でしょう?(笑)。

 

でも、外を歩ける程度の吹雪なら、北海道の人は予定を中止にはしないと思う。

そんなことをしていたら、学校へも、仕事へも、行けない日が多すぎるから(笑)。

よほどの悪天候でない限り、世界は平常運行だ。

 

そう言えば、中学生のとき、吹雪の中登校して、耳が凍傷になったことがあったなぁ~。

(もちろん、帽子はかぶっていた)

それでも、学校は、普通にやっていたのだなぁ~。

 

そうそう。

中学校のとき、もっとひどい吹雪の日が一日あった。

学校は集団下校になったのだけど、生憎、当時私の家は、ものすごい山の上にあって、

私は、一人雪を漕ぎながら、30分ほど先の山の上の家を目指した。

途中、出会う人はもちろんなく、心細くて泣きそうだった。

(でも、泣かない、涙が凍ると痛いから)

そんなとき、山の上から、2人の人影が近づいて来た。

スコップを持った父と母だった。

腰ほどある雪を掻きわけながら、私を迎えに来てくれたのだった。

 

普通でも、

「こんな悪天候に、私を探しに来てくれるなんて」

と感動するところだろうが、私の感動は別のところにあった。

私の父と母は、恐ろしく仲が悪く(のちに離婚)、

当時、二人が一緒に行動するなんて、全くありえないことだった。

そんな二人が、私のために、力を合わせ、

雪を掻きわけ、掻きわけ、一緒に進んで来るのである。

あり得ない光景を見つめながら、

どれほど自分が、両親に愛されているのか、知った瞬間であった。

(もちろん、当時は私もフツーに思春期で、

親に対し、態度の悪い子であったのは、言うまでもない。)

 

札幌の大雪のおかげで、ふっと思い出した父と母の思い出。

温かい思い出に免じて、今回の大雪、大目にみてやるとするか(笑)。