Carpe Diem

シンシナティ大学で都市計画を勉強していた、ある大学院生の物語。現在はマンハッタンで就活。

from Bauhaus University...

2012-04-18 20:42:52 | daily life
バウハウス大学から一人の講師がシンシナティ大学で講演をしてくれた。
バウハウスというと建築ではグロピウスやマルセルブロイアー、
そしてアートではカデンスキーがいたところだ。
また講師の説明からも都市計画が建築とアートと密接に関わりながら、
体系的に学べる環境が伝わってくる。

いつも大学の宿題はほとんどリーディングとライティングの繰り返しだが、
久しぶりに都市計画がアートや建築と密接につながっているということを再発見できた。
まるで何かすごいものを見つけた時のような気分になった。
彼はドイツの少子高齢化による人口減少の問題に対して、
都市計画ではどのようなアプローチができるか分析し、
実際にバウハウスの生徒のデザインを一つ一つ丁寧に説明してくれた。

アメリカに来てから都市計画家というのは何だろうと何度も考えさせられる。
というのは、学部の時は単純に都市をデザインしていくのだと漠然と考えていたけど、
ここでは都市計画というのが色々な領域にまたがっていて複雑に絡み合っている。
ただ建築より広く影響を与えられるのではないか、
そう考えて単純に勉強し始めた学問がまったく手に負えなくなっている。
都市計画は広すぎて逆にインパクトが少ないのではないかと思ったりも。
また都市計画と政治や経済のつながりを強く感じるようになり、
余計にこの分野で何ができるのか分からない。
そんな時だからだったかもしれない、
都市計画をデザインという視点から捉え直して見るのはとても新鮮だった。

今まではあまりに学問分野が広すぎて何もできないのではないかというネガティブな感覚から、
融通が利くからもっと自分の好きなことを選べる機会があるんだというポジティブな感覚に。
そうなると自分は何ができるか、そして何が好きか、そういうのを知っていなければならない。
でも僕は都市計画の学者になる人間でもないし、アーバンデザインも違う。
そうなると少しずつ絞れてくる。
その自分を探求していく過程を純粋に楽しみたい。
その時にどれだけいい影響を与えられるだろうか。