“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

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南シナ海判決 紛争を軍事衝突にしない話し合いを

2016年07月13日 10時10分27秒 | 臼蔵の呟き

南シナ海判決 紛争を軍事衝突にしない話し合いを

領土をめぐる紛争は、いつの時代もあるのかもしれません。軍事力をもって領土の拡張、威圧を行うことはどの時代、国であっても容認されるはずがありません。国連を中心とした国際秩序形成国である中国の異常な行動は、中国自身にとっても利益にはなりません。

歴史的事実を踏まえ、関係国による話し合いによる解決が必要です。アメリカ、日本などが軍事力をかざして介入することは問題を一層複雑にし、解決を困難にするでしょう。

「日本も東南アジア諸国連合(ASEAN)など周辺国と共に粘り強く、中国の政策転換、南シナ海の緊張緩和を促したい。」

 <毎日新聞社説>南シナ海判決 海洋の常識が示された

 中国が歴史的権利の範囲と主張し、南シナ海の大半を囲む「九段線」についてハーグの仲裁裁判所が国連海洋法条約上の根拠がないと判決を下した。人工島建造の法的根拠にも否定的な見解を示しており、中国の南シナ海進出の正当性を全体として否定する内容にまで踏み込んだ。

 中国は判決について「無効で受け入れない」との声明を発表したが、拘束力を持つ国際司法の判決を、国連安保理常任理事国が拒否するのでは「法の支配」が崩れ、国際秩序が成り立たない。中国は判決を重く受け止め、南シナ海の緊張を高めるような行動を自制すべきだ。

 判決は「九段線」について、中国が過去にある程度の歴史的権利を持っていたとしても、その権利は排他的経済水域(EEZ)以外の部分では失われたと指摘し、有効性を認めなかった。また、南沙諸島にEEZや大陸棚を主張できる「島」は存在しないと判断し、南沙諸島周辺での中国のEEZの存在も否定した。

 中国のEEZは本土や海南島の沿岸などからの200カイリ以内に限られることになり、南シナ海での権利は「九段線」の主張より大幅に縮小される。また、フィリピンのEEZ内の人工島建設は違法と判断した。

 南シナ海では2013年末から昨年にかけ、中国が実効支配する岩礁7カ所で人工島を造成し、飛行場や港湾、軍事施設などを建設した。米国は人工島に領海は存在しないとして12カイリ以内に海軍艦船を進入させる「航行の自由」作戦を実行し、南シナ海の緊張が高まっている。

 中国は米国や日本の介入が緊張を高めていると主張するが、中国の強圧的な態度が周辺諸国の反発を招いてきた。中国側の全面敗訴ともいえる判決は中国の行動に対する国際社会の客観的な判断といえる。

 判決を強制的に執行する手段はないが、中国は受け入れ拒否が不名誉で、無責任な判断であることを自覚すべきだ。少なくとも判決に反する主張や行動は慎むのが筋だ。反発のあまり、南シナ海での防空識別圏設定や人工島のいっそうの軍事化など緊張を高める行動を起こすことは許されない。

 フィリピンの新政権は中国との対話に前向きだ。判決に沿った形で対話が進むのなら好ましいことだ。南シナ海を平和の海にできるかは、結局は中国自身が国際社会の声を受け入れ、行動を見直せるかにかかる。

 岸田文雄外相は「当事国が判断に従い、紛争の平和的解決につながっていくことを期待する」との談話を発表した。日本も東南アジア諸国連合(ASEAN)など周辺国と共に粘り強く、中国の政策転換、南シナ海の緊張緩和を促したい。


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