今日は、精華町議会の一般質問でした。
私の質問ではないのですが、「耳を疑う」答弁がありました。
それは、「活断層の有無は軍事機密」というもの。
質問の趣旨は、精華町内にある自衛隊の弾薬庫に関すること。
2百歩譲って、弾薬貯蔵庫の位置・種類・量が、機密事項だということはいいとしよう。
しかし、祝園弾薬庫の中には活断層が存在するのではないかということは、以前から言われていた。質問趣旨は、「その存在を、国に調査して確認したらどうか」というもの。
その答弁が前述のもの。
活断層の有無が軍事機密なのだろうか?
精華町行政は、同時に「住民の命や財産を守る」とも答弁している。
であるならば、町内にある自衛隊の敷地内にどの程度の活断層が存在し、もし動いたらどのあたりまでどの程度の影響が出るのかということを確認することは、防災計画を立てる全体として至極当然のことである。自衛隊基地は単独で存在しているわけではなく、陸続きで民家や公共施設も立地している。
もし、自衛隊敷地内の活断層が知り得れないものならば、精華町が住民の命や安全に責任持てるはずがない。
秘密保護法の影響なのだろうか?
「軍事機密」とさえ言えば、何でも隠せるものなのか?
それでは、シビリアンコントロールなどは意味がなくなる。
全国でも、世界各地でも、法の原則からはしなくてもいい地元自治体への事前通告(例えば、演習の期間や時間帯)している例はいくらでもある。
しかも、京都から近い滋賀県の演習場では、近くの民家に武器の一部が落下して被害が発生している。
今日の答弁では、「自衛隊は自己完結なので、他に危険を及ぼすことはない」旨の答弁もあった。
これも???だ。
自衛隊に限らず、軍事行動や演習の最中に被害や迷惑を受けている住民は、数えきれない。
事前予告もなく、突然裏山の森林から部隊が飛び出てきた例もある。知らない地元民はびっくりするだろう。しかも、武器を構えていたら、なおさらだ。
今日の質問議員は聞かなかったが、、、、
自衛隊基地内には、川が流れている。
自衛隊基地内で何が保管されているかは知らされていにない。
安保法案の審議では、自衛隊がミサイルでも化学兵器でもクラスター爆弾でも、制約なしに運べると答弁している。
あってほしくないが、もし、祝園弾薬庫内に一時的にでも有害物質を含む兵器が貯蔵され、何かの事故で流出すれば、川の水を介して下流に流れ込むことになる。
その川の下流は木津川であり、そのさらに下流は淀川であり、大阪湾に流れ込んでいる。精華町より下流側に上水道の原水を取り込んでいる自治体はたくさんあるし、その水を飲料水として利用している国民は、数100万人、もしかしたら1000万人を超える。
これでも、自衛隊は自己完結で、他に迷惑はかけないと言い切れるのだろうか?
私は、自衛隊が憎くて言っているのではない。
必要以上に隠さず、本当の機密事項以外はオープンにして、地元自治体とともに地域の安全(自衛隊自身も含む)に貢献してほしいのである。
絶対ということはない。
これは、数々の経験から「絶対的真理」である。
「活断層は軍事機密」なんていう答弁は撤回して、住民と地域の安全を守る立場に立つべきだと考えている。