先日、上山駅から山形新幹線で上京した。上山駅に車を預け、一泊2日の行程だ。上山駅は、小さいながらもアーバンな雰囲気で生き生きした活力が漂い、駅舎の鮮度が高い。9時14分の「つばさ」の指定席車両は、40%くらいの乗車率だろうか。ビジネスマンや家族連れの会話も聞こえるが、先ずは標準語だ。東京圏との動脈である実感を肌で感じる。
板谷峠に差し掛かると、新幹線は悲鳴を上げるように走る。時速60キロ位に思える。持ち合わせている高度な性能を発揮出来ずに、泣いているようだ。東京までの所要時間は、3時間弱。東京から同様の距離の仙台までは1時間半で、この格差は遺憾ともし難い。
山形の夢未来宣言は、この板谷峠を抜く事に始まる。東京の人、物、カネ、文化を運ぶ唯一の大動脈を梗塞させては、「未来の子どもたちに申し訳がない」と実感した。
医療や、福祉などの享受のツケを後世に先送りしてはいけない。しかし、未来の子どもたちへのインフラは、今決断しないと我々世代が笑われる。私達が、子供たちに残してやれる大きな決断でもある。そして、もうひとつ大きな声で言いたいことがある。山形新幹線の庄内延伸である。
宮城県にスーパー自動車工場が進出して来る話が聞こえてくる。その裾野は広い。それに庄内が、取り残されてはたまらない。そのためにも、山形新幹線の庄内延伸は、山形県発展の原動力になる。