とうやのひとり言

佐藤とうや ブログ

ASL難病に行政の支援

2011年06月20日 | インポート

003  難病特定疾患に指定されている筋委縮性側索硬化症(ASL)患者の家族から依頼があり6月3日に訪問した。発病して8年、1年で急激な病気の進行があったというこのASL患者さんは、体がほとんど動かず、気管切開した後は食事、服薬、痰の吸入、医療機器類の管理、体のマッサージ、リハビリが欠かせない重篤な病状で自宅療養である。治療方法もなく、24時間目の離せない状態が毎日である。ご家族は涙を流しながら愛情いっぱいの看護している日々を語ってくれた。人工呼吸器は停電が最も怖い。先般の地震時停電の時は、主治医が真っ先に駆けつけてくれ、親しい隣人が自家発電機を持ってきてくれて何とかしのいだと言う。年に2回、3日程度のレスパイト入院はできる。しかし自宅での日中は看護師の看護、ヘルパーによる介護を繋ぎ合わせ、公的支援にたよれるのだが、時間的制約がある。夜の痰の吸入は定期にやらねばならず家族は、ゆっくり眠れない事になる。
 私は「慣れない他人の吸入と、あなたがやるのとどっちを望みますか」と聞いたら「私の方が安心ですが、でも・・」体力の限界もあるだろうと思った。公的サービスを受けるには、市町村の福祉事務所に出向き、説明を家族がしなければならない。複雑な制度を家族が理解するのは難しく、介護疲れと相まって見落としてしまう可能性もある。
 6月18日に山形病院で日本ALS山形支部総会に出席した。山形県に122人のASL患者がおり、うち72人が在宅医療であり、うち28人が人工呼吸器を装着している患者である報告があった。24時間看護体制は全国の流れである。山形県の制度は遅れている。

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