とうやのひとり言

佐藤とうや ブログ

大豆の生産力・高品質化を目指そう

2011年11月19日 | インポート

002  転作主要作物として山形県は大豆に力をいれている。その栽培面積は6580haで、米に次ぐ面積を占める。ところが、昨年の収穫量は県平均で10a当たり120キロであることが先般の決算委員会で明らかになった。その上、品質が悪く加工業者から敬遠されている現状にある。県産大豆の収穫量は7900トンと見られ、大豆60キロ単価の11.310円を計算すると出荷額は約15億円位になる。収量を倍増すれば出荷額も倍増出来る単純な計算である。
 倍増するには、山形県独自の品種改良が必要だ。米や牛肉の様な県産ブランドを目指して、多収性、高品質、食味の三拍子揃った品種の開発に力を入れるべきであると思う。さらに、栽培指導の充実である。大豆栽培場所の連担性は、過湿を嫌う大豆には欠かせない栽培技術の基本である。除草体系を見直し、中耕作業機械の開発も欠かせない山形県方式が必要である。防虫駆除の薬剤散布も丁寧さに欠けている。適期刈取体制も工夫の必要がある。この改善だけでも収穫量の倍増は難しい事ではない。転作だからの捨て作りを排除するだけでも、効果は大きい。
 転作大豆の農家手取りは複雑だ。先ず、水田活用の所得補償交付金が10aあたり3.5万円である。それに、畑作物の所得補償交付金が上乗せされる。これは、10a当たり2万円をベースに、大豆栽培面積が増えると加算され、減ると減算される。収穫量が県平均を上回ると加算され、下回ると減算される、「数量払」と「面積払」を組み合わせた、いわゆるインセンティブを働かせる仕組みになっている。
 大豆は穀物の主力作物である。国産大豆生産の高度化を山形県から発信する時と考える。

 

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