8月に宮城県を会場に、県議会対抗の野球大会が開催される事になっている。山形県議会も参加することを決め、その結団式を兼ねた懇親会があった。選手になれそうもない議員も含めて、30人位が集結し士気を上げた。酔いが回るほどに、テンションも上がり練習試合も企画され、程よい強さのチームの名前が飛び出すなど盛り上がった。
道すがら「カラオケスナック」に誘われ、数名が同行した。先客がいた。夫婦とその友人らしき女性が、すでに歌っていた。わが一行も水割りも整わない内に、選曲が始まり「味噌汁の歌」など歌いだした。これが、心にしみる名調子でうまい。「お前も一曲歌え」と強要され、仕方なしに従った。
先客のご夫婦と話してると、奥さんが酒田市出身で私の近く、しかも中学校の一期下の同窓であると知らされて「おや、まあ」となった。話しているうちに、ご主人が酒田市の金生沢(とがりざわ)出身で、高校の先輩である知らされて二度びっくり。金生沢は自宅から数キロの集落である。いやはや懐かしさと、昔話に花が咲き、カラオケどころではなくなった。
二日後の昨日、金生沢出身の佐藤兵一さんから、一冊の自署本が届いた。金生沢弁(とがりざわべん)と題した、庄内弁の金生沢地区で使われている方言を、エッセイ風に解説した本である。方言を通して、生まれ故郷を懐かしく思い出している様子が、心を和ませてくれる。
私はほとんど分かる。5年生と3年生の孫が来ていたので、本を読んで聞かせた。半分以上はもう死語になっている。方言でなければ伝わらない、文化や伝統があることを改めて知る機会になった。