某月某日
会社帰りに寄り道し牛丼を食べた。
このところ体調が悪く、肩から背中にかけて鉄板が張り付いたように重く硬く張っている。
偏頭痛もひどく、外耳炎が再発し耳鳴りもひどい。
左足の足底腱膜炎が再発し、足を踏み出すたびに釘を踏みつけたように痛みが走る。
土踏まずをサポートするソックスを履き、オーダーした中敷を入れたウォーキングシューズを履いているのだが、それでも痛みは取れない。
足をかばうような姿勢をとる結果、カラダがねじれて腰痛も再発だ。
この間べろりと剥がれた右指の皮は薄く再生してきたのだが、指先から爪が剥がれてきた。
心身ともに最悪な状態だが、野暮用で退社後外出したわけだ。
そこの牛丼屋はこれまで何度か利用したのだが、カウンター担当に中国人留学生らしいジョシが働いている。
名前はショウさんと名札がついている。
たどたどしい日本語で対応している。
今日はかなり店が混雑していたのだが、カウンターにはショウさん一人しかいない。
持ち帰りの客も多く、厨房から出た品を袋詰めし会計し、来客のオーダーを聞きとかなり余裕のない状態だ。
持ち帰り品を奥で袋詰めしている時に、食べ終わったオヤジが「おかんじょ~」と叫ぶがショウさんは「ハイ~」とは言うが袋詰めが終わらない。
「お か ん じょ~」とつぶやきながらオヤジはレジの周りをうろついていたが、フラリと店外に出た。
持ち帰り品を持ってカウンターに現れたショウさんは客に牛丼を渡して、カウンターの上の食器を片づけ始めた。
そしてさっきのオヤジの食器を片づけたのだが、オヤジはすでにいないし、食器の周りにはオーダー用紙しかなく、お金はおいてなかった。
ショウさんは店内を見渡したがあとの祭りだ。
オーダー用紙を握りしめ呆然とするその顔は幾分青ざめていた。
satoboも食べ終わったので、さっきのオヤジの分はどうなるのか聞こうと思った。
せっかく一所懸命働いているのに食い逃げの分を自腹で弁償させられるのだと可哀相に思ったのだ。
もしそうならsatoboが「立て替えて」あげようと思ったのだ。
わずかな金額だし、せっかく「先進国」に留学して、生活のためにアルバイトしているのに、食い逃げのカネを弁償させられるのは日本に対するイメージが悪くなる。
客のオーダーが一段落したのか厨房に入っていたダンシが出てきたので、ショウさんは「オカネガナインデス」と話しかけた。
二人で何事か話していたが、ショウさんは指示されたのかオーダー用紙を手にレジを打ち始めた。
どうやら注文を取り消す操作をしているらしい。
弁償は逃れたようだ。
安堵してオーダー用紙とお金をショウさんに手渡し、足を引きずりながら店をあとにしたのだった。
会社帰りに寄り道し牛丼を食べた。
このところ体調が悪く、肩から背中にかけて鉄板が張り付いたように重く硬く張っている。
偏頭痛もひどく、外耳炎が再発し耳鳴りもひどい。
左足の足底腱膜炎が再発し、足を踏み出すたびに釘を踏みつけたように痛みが走る。
土踏まずをサポートするソックスを履き、オーダーした中敷を入れたウォーキングシューズを履いているのだが、それでも痛みは取れない。
足をかばうような姿勢をとる結果、カラダがねじれて腰痛も再発だ。
この間べろりと剥がれた右指の皮は薄く再生してきたのだが、指先から爪が剥がれてきた。
心身ともに最悪な状態だが、野暮用で退社後外出したわけだ。
そこの牛丼屋はこれまで何度か利用したのだが、カウンター担当に中国人留学生らしいジョシが働いている。
名前はショウさんと名札がついている。
たどたどしい日本語で対応している。
今日はかなり店が混雑していたのだが、カウンターにはショウさん一人しかいない。
持ち帰りの客も多く、厨房から出た品を袋詰めし会計し、来客のオーダーを聞きとかなり余裕のない状態だ。
持ち帰り品を奥で袋詰めしている時に、食べ終わったオヤジが「おかんじょ~」と叫ぶがショウさんは「ハイ~」とは言うが袋詰めが終わらない。
「お か ん じょ~」とつぶやきながらオヤジはレジの周りをうろついていたが、フラリと店外に出た。
持ち帰り品を持ってカウンターに現れたショウさんは客に牛丼を渡して、カウンターの上の食器を片づけ始めた。
そしてさっきのオヤジの食器を片づけたのだが、オヤジはすでにいないし、食器の周りにはオーダー用紙しかなく、お金はおいてなかった。
ショウさんは店内を見渡したがあとの祭りだ。
オーダー用紙を握りしめ呆然とするその顔は幾分青ざめていた。
satoboも食べ終わったので、さっきのオヤジの分はどうなるのか聞こうと思った。
せっかく一所懸命働いているのに食い逃げの分を自腹で弁償させられるのだと可哀相に思ったのだ。
もしそうならsatoboが「立て替えて」あげようと思ったのだ。
わずかな金額だし、せっかく「先進国」に留学して、生活のためにアルバイトしているのに、食い逃げのカネを弁償させられるのは日本に対するイメージが悪くなる。
客のオーダーが一段落したのか厨房に入っていたダンシが出てきたので、ショウさんは「オカネガナインデス」と話しかけた。
二人で何事か話していたが、ショウさんは指示されたのかオーダー用紙を手にレジを打ち始めた。
どうやら注文を取り消す操作をしているらしい。
弁償は逃れたようだ。
安堵してオーダー用紙とお金をショウさんに手渡し、足を引きずりながら店をあとにしたのだった。