前半は、懐かしいナンバーを中心に選曲されたステージ。
後半は、「こころから」・「天までとどけ」の2曲をワークショップレクチャーから
レコーディングまで。
機材の搬入に手間取ってしまい、みなさんお集まりいただき
お待ちいただいてのセットアップから、リハなしぶっつけ本番でのワンステージでした。
最初は緊張気味だったみなさんも、次第に笑顔に。
レクチャー後はみなさん、元気に一緒に歌っていただけました。
この模様は、今年10月22日の天満音楽祭メインステージで映像を写しながら、
本番ステージを行う予定です。
二日目は、毎年訪れる小高町を視察。昨年までは、歩道にも草が生い茂っていたのが
綺麗に整備され、店先には花が飾られていたり。そんなごく当たり前の風景を、
この場所で見られることが、本当に嬉しい。
ここで聞かれる、地元の方のお話はとっても貴重な体験談。
今回お話をおうかがいできたのは「おだかぷらっとほーむ」を営む廣畑さん。
震災時、ご自身や家族の被災状況から、現地にて現在の復興に向けての活動を、
本当に前向きな心構えでされている方。
お話をうかがうことで逆に、私たちの方が元気をいただきました。
そこから向かったのは第一原発。
まず、東京電力ホールディング株式会社 福島復興本社にて
「福島復興への責任を果たすために」説明会に参加。
復興に向けた取り組みから、現時点の進捗状況をとても解りやすく、
誠意ある説明をしていただきました。
そして第一原発敷地内に向かうことに。
車窓からの、大熊町国道6号線沿いの風景は今も物悲しい。
放射能汚染度が高く、人が踏み入れる状況ではない地域。
かつては賑わっていただろう施設や、綺麗な母屋・お店の敷地に、
木や草が生い茂りだしていました。
このまま年月を重ね、やがて建物を覆い尽くし、
崩壊させた後、「森」に変わっていくのでしょうね。
※写真と最後の映像、よろしければご覧ください。
第一原発敷地内、ここは95%除染が終わっていて作業をされている方々も軽装。
しかし事故を起こした原子炉付近では、全身を覆った白い特殊スーツの作業員
の方々をお見かけしました。ここでは写真撮影が禁止で、もちろん出歩けないので、
案内バスの中からの見学。
水素爆発を起こした一号機・その爆風で被害を受けた二号機、その光景たるや
本当に壮絶なものでした。二号機の中に残存している核廃棄物(デブリ)
http://www.huffingtonpost.jp/2017/01/31/fukushima-debris_n_14510014.html
を取り出すためには、まず天井付近の山のような残骸を除去する必要が。
しかし作業中に残骸の破片がデブリのある場所に落ちてしまうと、
深刻な二次災害を引き起こす可能性が否めない。残骸が落ちない為の工事を
していきながらの除去作業。
作業の目処は?との質問に、20年〜30年とのことでした。
長い戦いは、まだ始まったばかりなのだと痛感。
敷地内を入るときも出るときも、厳格なセキュリティ・被曝度をチェックする
ゲートを通っての見学。
バスの中からの見学で被曝する数値は、歯医者さんで歯のレントゲンを
撮る時の線量と、同じくらいとのこと。
心配されていた、海水への流出も凍土壁の工事により今は克服されていると、
実際に工事現場を見せていただき説明を受けました。
https://search.yahoo.co.jp/image/search?rkf=2&ei=UTF-8&p=凍土壁
説明会をしていただいた職員の方のお話では、今回見学に来ていただき
心から感謝いたします。そしてこれきりではなく、可能なら2度・3度と
足を運んでいただき、作業進捗状況を皆さんの目で、確かめていただけたら
嬉しいですとのことでした。
遠くに離れていると、入って来るのはネットニュースがほぼメイン。
起こってしまった事故は後戻りできない事実。
その上で、何のどこを見てこれから先の心の持ち方・被災地との関わり方は、
自分の目で実際に確認して決めていきたい、必要な情報・そこが知りたいといったことは
自分の足で取りに行き続けたい、そう感じたツアーでした。
長文最後まで読んでいただき、本当に有難うございます。
最後に、中川誠十郎 & yucco のこの活動は有志によるチャリティイベント・
チャリティバザーにて、皆様からご協力いただいた大切な収益を運営費とさせて
いただいています。改めて、こころより感謝いたします。
アルバムはこちらから。